テーマ:近代史

「日本史の深層」矢作直樹 著

この本は、こういう見方も一理あると言うことを書いているのだが、歴史の時々において、天皇陛下の考えられていたこと、天皇陛下の行動が多くの局面で正しかったという視点が強く出ている本である。具体的に言及されている天皇陛下は明治、大正、昭和という近代の陛下である。ここまで常に陛下のお考え、行動は正しかったとされると天皇陛下にとっても迷惑ではなか…
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「日本人の歴史観」 岡崎久彦 北岡伸一 坂本多加雄

これは雑誌『諸君』に掲載された3人による鼎談をまとめたものである。副題に「黒船来航から集団的自衛権まで」とあり、近代日本史を語り合っているものである。 保守の論客の話であるが、ある程度の近代史の知識が無いと内容の理解が難しい本である。また鼎談をまとめたものであり、論理が飛ぶところもあり、読み難いところもある。 この本のタイトルに…
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「歴史の余白」浅見雅男 著

副題に「日本近現代こぼれ話」とあるが、明治から昭和にかけての様々な分野の有名人に関するこぼれ話を幅広く集めた本である。 著者は、戦前の要職にあった人物の日記のことについても詳しく、そのような日記資料から得た話も多い。また日記に関して、公開された時の意図、校訂ミスのことなどの指摘も興味深い。 皇族の話も多く、例えば明治天皇には5人…
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「語り継ぐこの国のかたち」半藤一利 著

この本は著者が色々な雑誌等で発表したものを取りまとめた本である。表題に含まれる「この国のかたち」とは司馬遼太郎の造語であり、評論である。それを借りて、老齢になった著者の思いを書いたものをまとめている。 著者の言わんとするところは次の通りである。「2度と戦争をするような国になるな」、「政治家は正しく、国の現在及び将来の本当に為になること…
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「日中戦争はスターリンが仕組んだ」 鈴木荘一 著

知人の鈴木氏の著作である。副題に「誰が盧溝橋で発砲したか」とある。鈴木氏の前著『満州建国の真実』を受けて、その後に日中戦争に至った経緯を書かれている。 「1.日本陸軍の親ユダヤ路線」では日露戦争の時の戦費調達で、ユダヤ人から支援を受けて感謝したこと、戦後、アメリカ人のハリマンから南満州鉄道を一緒に運営しようとの提案(ユダヤ資本を受…
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「イノベーターたちの日本史 近代日本の創造的対応」 米倉誠一郎 著

これはおもしろい本だった。日本近代史を、革新を導いてきた偉人(組織的対応をした企業も含めて)に焦点をあて、シュムペーターの「創造的対応」の言葉を使って説き明かしていく。 章は「1.近代の覚醒と髙島秋帆」「2.維新官僚の創造的対応」「3.明治政府の創造的対応」「4.士族たちの創造的対応」「5.創造的対応としての財閥」「6.科学者たちの創…
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「満州建国の真実」 鈴木荘一 著

幕末~近代史に造詣が深い知人の鈴木氏の新作である。副題に「究極の敗戦利得者日本外務省が隠蔽する」と「軍事の天才石原莞爾の野望と挫折」がついている。 この書では、著者の特質である埋もれた史実を掘り起こしての歴史観が展開されているが、著者の主張が少し強く出過ぎていていると感じる。 満州建国について著者は「帝制ロシアに侵略された満州遊…
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「その時歴史が動いた12」 NHK取材班編

一昔前にNHKのテレビ番組があり、その内容を本にしたもので、多くの巻数が刊行されている。放送順に本にされているのかわからないが、関連する時代ごとに編集されているわけではない。この巻も、次のような5編からなる内容である。 「北条時宗、起死回生の決断/モンゴル軍壊滅の時」 「モンゴル軍来襲・先がけの功我にあり/九州武士・竹崎季長の戦い」…
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「歴史と私」 伊藤隆著

副題に「史料と歩んだ歴史家の回想」とあるが、近現代史を研究してきた著者の回想録である。著者は若い時は東大に学び、歴史研究会に入り、一時共産党に入党する。その後は脱党して、左翼の人間から攻撃されながら近現代史の研究を今に至るまで続けている。 歴史学、特に近代史はマルクス主義的な史観が主流だったわけで、著者もこの呪縛から逃れるのに苦闘した…
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「日本人が知らない最先端の世界史」 福井義高 著

この本は、これまでの現代史に新しい視点を提供してくれるものだ。海外の資料を読み込んでいるから新鮮なのだろうか。大きく次の4つのパートに別れている。「「歴史修正主義」論争の正体」、「「コミンテルンの陰謀」説の真偽」、「大衆と知識人」、「中国共産党政権誕生の真実」である。内容が豊富であり、私の理解を超えており、以下は断片的な抜き書きである。…
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「佐高信の昭和史」 佐高信 著

この本は時系列を追ったり、事件を中心に記述する形体でなくて、著者の一貫した主張であるところの「政府や権威筋はウソをつくことがある。それに騙されないようにしなければいけない」ということを強調している。確かに歴史を学ぶと、残されている文書は勝った方に都合の良いものという面がある。 以下のような章立てで記述されていく。 「疑念を持って…
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「日本軍と日本兵」 一ノ瀬俊也 著

副題に「米軍報告書は語る」とあるように、米陸軍軍事情報部が1942~46年まで部内向けに毎月出していた戦訓広報誌「情報公報」に掲載された記事から分析している。米軍の士気に影響与えないように、日本軍を弱く書いている面もある可能性を著者も指摘している。 戦いの当初では、日本兵超人神話(わずかな食糧で大丈夫で狙撃に長け、音も無くジャング…
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「昭和史の教訓」 保阪正康 著

昭和史について、多くの著作がある著者が、昭和史からの教訓として伝えておきたいことを書いた本である。特におかしな方向に傾斜していった昭和10年代を中心に書いている。ポイントは①政党政治が自己崩壊していくこと、②軍人の冒険主義、③天皇、日本精神などの神格化などだ。 2.26事件は軍の皇道派と統制派の争いだが、この後、統制派は皇道派の排…
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「帝国陸軍の<改革と抵抗>」 星野 耐 著

帝国陸軍には3つの改革があった。一つは明治中期の桂太郎の陸軍改革、もう一つは大正後半の宇垣一成の軍政改革、3つめは昭和初期の革新運動とそれに続く石原莞爾の参謀本部改革という。 本の中身は濃く、簡単には紹介できないが、次のような内容である。 第一の改革は維新以来の治安維持的な軍隊を、朝鮮半島での清との戦争に備えて、列強陸軍に伍す近…
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「アメリカの罠に嵌まった太平洋戦争」 鈴木荘一 著

日本の近代史に関して、新鮮な視点を提供されている鈴木氏の近著である。前著『アメリカの「オレンジ計画」と大正天皇』(http://mirakudokuraku.at.webry.info/201205/article_1.html)に続いて、いよいよ太平洋戦争の開戦に至るプロセスである。 この書の特色は、昭和天皇や皇族の責任に言及してい…
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「徹底検証 日清・日露戦争」 半藤一利、秦郁彦、原剛、松本健一、戸高一成 著

座談会形式で、標記のテーマについて論じたものを編集したものである。これを読むと、改めて司馬遼太郎の「坂の上の雲」の影響力の大きさが理解できる。それぞれに、この分野では一流の研究者だと思うが、「坂の上の雲」の記述などを引用したり、反証したりしている。 日清戦争は、外相の陸奥宗光と参謀本部次長の川上操六、朝鮮公使の大鳥圭介が主戦派で、…
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「日本人だけが知らない 世界から絶賛される日本人」 黄文雄 著

著者は台湾の出身の方だ。これまで聞いたこともなく、認識を新たにする日本人が取り上げられていて、参考になる。 盲人ながら江戸時代の大学者で、『群書類従』と言う多くの古典を網羅した叢書を編纂した塙保己一(はなわ ほきいち)は、ヘレンケラーが母から目標として教えられた人とあり、驚いた。ヘレン・ケラーの母の時代に、欧米に紹介されていたわけだ。…
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「「戦後」を点検する」保阪正康+半藤一利 著

戦後史も、戦後70年になって厚みを増している。そこで、この本を読む。半藤氏は自身の著書の中で戦後を次のように区分したようだ。区分と、その時代の特徴、代表する政治家を書いている。 ①昭和20年~26年(占領の時代)吉田茂、②昭和27年~35年(政治闘争の時代)岸信介、③昭和36年~40年(経済高度成長前期)池田勇人、④昭和41年~47年…
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「南京事件」 秦郁彦 著

この前、「従軍慰安婦 朝日新聞VS文藝春秋」(http://mirakudokuraku.at.webry.info/201506/article_11.html)を読んだから、終戦の日に先立って、中国が日本に突きつける歴史カードの南京事件のことについて勉強した。 私は以前に笠原十九司氏の「南京事件」を読んだことがある。その時も、虐殺…
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「第一次世界大戦と日本」 井上寿一 著

著者は日本では第一次世界大戦は注目されていないが、欧州では第一次世界大戦は大きな意味を持っていると書く。日本は第一次世界大戦前後の大正時代も影が薄い。しかし、大衆の社会格差、長期の経済停滞、政党政治システムの混乱などが、現代と似ていると言う。 もりだくさんの内容で私の理解が及ばないところもあるが、内容を紹介したい。 第一次大戦後…
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「外国人が見た日本の一世紀」 佐伯修 著

20世紀(具体的には1900年~2000年)の101年間に、1年1人で計101人の外国人による日本についての言説を取り上げたものである。一人々の紹介が短く、印象には残りにくいが、面白いところもあった。101人は名の知れた人だけでなく、こんな人がいたのかと思う人まで様々であり、そういう意味でも面白い。 日本に言及する外国人は様々で、…
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「官僚亡国」 保阪正康 著

昭和史に詳しい保阪正康氏が、いくつかの雑誌に発表してきた軍部官僚制の弊害を論じた論をとりまとめた本である。ただ、それだけでなく、第2部として「皇太子と秋篠宮」として天皇論について言及した論もまとめている。 太平洋戦争を実際にはじめたのは大本営政府連絡会議、そして御前会議であり、この決定に関わったのは政府の首相、陸相、海相、外相、蔵…
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「山本周五郎 戦中日記」 山本周五郎 著

山本周五郎の日記は11冊あり、現在は「青べか日記」などとして一部が刊行されている。この日記は山本周五郎の遺族の了解を得て、太平洋戦争開始の1941年12月8日から、終戦の年1945年の2月4日までの日記を刊行したものである。 当時、東京大田区の馬込文士村に居住していた。開戦の時は事実を伝える内容だけだ。昭和17年4月18日のドウリ…
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「「従軍慰安婦」朝日新聞VS文藝春秋」 文藝春秋編

私の1年後輩の男に、この冬に会った時「去年、従軍慰安婦問題の誤報問題に呆れて、親の代から購読している朝日新聞を止めて毎日に替えました」という。「やっとわかったか」というのが私の感想だ。 この本は、これまで従軍慰安婦報道の問題として文藝春秋の誌面で取り上げてきた識者の論説の再録も含めて、まとめ直している。事なかれ主義の表面お詫び談話を出…
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「国の死に方」 片山杜秀 著

変わった視点で書かれた面白い本だった。ただ、その分、難解なところもある。著者は音楽評論家であり、思想史で慶応法学部の准教授という人物だ。映画「ゴジラ」の音楽を手がけた伊福部昭を紹介し、本の終わりの方で、東日本大震災での福島原発事故に、ゴジラのシーン-ゴジラが水爆で甦り、津波のように現れ、日本を破壊する。これに対処するのに国の役割は希薄で…
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「謎とき日本近現代史」 野島博之 著

著者は予備校の歴史の先生のようだが、暗記の歴史ではなく、考える歴史の面白さを訴えて、この本を書いている。次のような問いを発し、その解を求めていく過程で歴史を学ぶというスタイルであり、歴史を学ぶ方法として一理ある。 その問いは、「日本はなぜ植民地にならなかったか」、「武士はなぜみずからの特権を放棄したか」、「明治憲法下の内閣はなぜ短…
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「歴史を学ぶということ」 入江昭 著

著者はシカゴ大学、ハーヴァード大学で歴史学の教授として長く勤めた人物である。はじめに、著者の自叙伝的な話がある。10歳で終戦、米国に留学してハヴァフォード大学に学び、そこでマッキャフリー先生に出会い、歴史の面白さに目覚め、ハーヴァードの大学院で更に学んで、米国で大学教授として教えるに至ったことが書かれている。 それから、著者の歴史…
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「攘夷と護憲「歴史比較の日本原論」」 井沢元彦 著

推理小説家でもあり、歴史にも一家言がある井沢氏の著作であり、幕末に吹き荒れた尊皇攘夷運動と、現在の護憲運動の共通のメンタリティを指摘している。一理あると思う。「現実を見ないこと」、「教条主義的で一つの考え方を信じ続けること」などは昔から変わっていないと私も思う。 まず、日本の防衛を考えた時に、海に周りを囲まれていることが大きな利点…
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「明治めちゃくちゃ物語 維新の後始末」 野口武彦 著

幕末に関して、ショート・ストリーで様々な事象のことを書いている野口氏が、維新後から西南戦争、大久保利道暗殺までを書いたものである。各物語は週刊新潮に連載したものであり、読みやすい。その一方で深く知るにはモノ足らない面がある。 明治維新が革命か否かについて、革命は①政権の交代、②社会制度の変革、③財産の位置を変えるという定義があるよ…
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「「特攻」と日本人」 保阪正康 著

「特攻」がらみの本や手記は、いたたまれないような感じになり、意識して読んで来なかったが、久しぶりに手にする。 「特攻」とは、実施する人にとっては、罪も犯していないのに、死刑宣告されるようなものである。志願であったというのも詭弁であり、志願せざるを得ないような雰囲気を作り出していたわけだ。時代の不条理と片付けるには重たいし、日本人的な特…
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