「戦国軍旗と大坂の陣」小和田哲男監修

先日、所蔵の透かし鐔の文様が、福島正則隊の軍旗である「山道文」ということに気が付いたから、この本を図書館で見つけて読んだ。雑誌の一種であり、特に真田幸村のことを特集している。大河ドラマの人気を当てこんで出版されたものだろう。 軍旗の方は、大坂の陣屏風をもとに、説明しているが、あまり目新しいものはなかった。キリシタン大名の明石全登(てる…
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「興津彌五右衛門の遺書」「阿部一族」「堺事件」 森鴎外 著

森鴎外の時代小説である。「興津彌五右衛門の遺書」は細川三斎の臣で、長崎で安南からの船が輸入した珍しい品を購入するように同僚と派遣された主人公が、一番良い香木を買おうとする。伊達家も、それを狙っていて、値が釣り上がる。同僚はそこまで高い値で買うようなものでなく、一ランク落ちたものでもいいのではと言うが、主人公は主命だからと譲らず、結局、こ…
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「いちまき」 中野翠 著

「いちまき」とは同一の血族集団という意味だそうであり、この書は著者の曾祖母にあたる中野みわ氏が遺した『大夢 中野みわ自叙伝』という和紙に筆書きの書物と出会ったことから著者が自分の一族のことを調べていった本である。 中野みや氏は安政6年に生まれ、その実家は関宿藩久世家の江戸家老を務めていた木村家である。父の木村正右衛門正則は佐倉藩の岩瀧…
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「負け組の日本史」山本博文 著

日本史において、ある局面で敗者となった人物に焦点を当てて、その人物や子孫が、後に復活したとか言うエピソードを簡単に取りまとめたものである。 全部で70の話題を取り上げている。だから、当然に1つの挿話は短く、読みやすい。その70を「1.「節目の大戦」で敗れた負け組」、「2.しぶとく「生きのびた」負け組の執念」、「3.意外と「出世した」負…
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「マリアノ・フォルチュニ 織りなるデザイン展」 於三菱一号館美術館

知人からチケットをいただき、標記展覧会に妻と出向く。自分自身ではチケットを購入して出向かないような展覧会も「えっ、こんな作家がいたの?」と言う新鮮な驚きが生じることがあり、好きである。 標記展覧会は絵画というより、女性の服飾デザインがメインであり、美術としての”驚き”は無かった。 マリアノ・フォルチュニとは20世紀はじめに活躍し…
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「戦乱と民衆」磯田道史、倉本一宏、F・クレインス、呉座勇一

この本は、国際日本文化研究センター(日文研)に所属する学者が、一般公開シンポジウム「日本史の戦乱と民衆」を開催し、その時の講演録・議事録等をまとめたものである。 倉本一宏が白村江の戦いに駆り出された民衆のことを、呉座勇一が土一揆と応仁の乱での民衆のことを、F・クレインスが大坂の陣における民衆の動向を、磯田道史が幕末の禁門の変の時の京都…
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「冬の派閥」 城山三郎 著

幕末の尾張藩藩主徳川慶勝を主人公にした城山三郎の小説である。この人物は尾張藩支藩の高須藩から養子に入った人物である。異母兄弟になるが会津藩松平容保、桑名藩松平定敬がいて優秀な家系である。徳川慶喜は従兄弟にあたる。 慶勝も優れた人物だが、城山三郎は幕末の激動に翻弄された人物として描く。その幕末とは周知のごとく、日本中の各藩で、大別すると…
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「松方コレクション展」於国立西洋美術館

西洋美術館の基礎になった作品群である松方コレクションの展覧会を妻と観に行く。 西洋美術館所蔵の作品も当然に展覧されているが、散逸していたものも展示されている。所蔵品のモネの「睡蓮」は、モネの一連の睡蓮作品の中でも白眉と思う。 今回は保存の途中で上半分が欠損してしまった「睡蓮、柳の反映」の復元画像が入口に写されていた。また欠損した現物…
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「戦争の日本史16 文禄・慶長の役」中野等 著

何で秀吉が朝鮮出兵をしたのかは、この本を読んでもよくわからなかった。誇大妄想の果てなのだろうか。 また講和交渉は朝鮮ではなく、明が前面に出ているが、これは今の米軍と中国軍と同様な朝鮮半島の宿命であることが理解できた。明は朝鮮のことなど本当には思っておらず、自国第一なのだ。 また講和交渉ではトップ(秀吉、明の皇帝)の考えとは別に交渉担…
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「日本史の内幕」磯田道史 著

この本は、わかりやすい文章、わかりやすい語り口で人気の歴史学者磯田道史氏が、雑誌や新聞などに投稿した歴史小話(こういう表現でいいのかは疑問であるが)を一冊の本にまとめたものである。 だから全部で64ほどの話が収められており、「1.古文書発掘・遺跡も発掘」、「2.家康の出世街道」、「3.戦国女性の素顔」、「4.この国を支える文化の話」、…
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特別展「三国志」 於国立博物館

刀剣の畏友H氏のお誘いで表記展覧会に出向く。副題に「日中文化交流協定締結40周年記念」とある。今は博物館・美術館も人集めが大事なようで、この展覧会においても漫画の三国志の原画やNHKの人形劇で使った人形などが陳列してある。そして新たに発見された曹操の墓の内部をハリボテ(もちろん材料はわからない)のようなもので復元しており、また赤壁の戦い…
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「現代語訳 家忠日記」中川三平編

徳川家康の家臣松平家忠(後に伏見城で鳥居元忠とともに戦死)の日記の現代語訳である。一次史料としてよく使われるものであり、興味を持っていたが、現代語訳ということで紐解いた。 我々の日常がどうと言うことのない日々が続くように、この日記も大半はどうと言うことのない日常が簡単に記述されている日記である。現存するのは天正五年十月十六日から文禄三…
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「鉄の文化誌」島立利貞著

世界における製鉄の歴史を中心に、鉄に関わる日本刀や鉄道やエッフェル塔などのことを幅広く書いている。日本刀のことは刀の作り方で、私には既知のことである。製鉄の話はこの本も含めて色々の本を読むが今一つ理解できない。理科系の話になるからか、言葉が専門用語になるためか、私の理解力不足かはわからないが。ただし書中において提示されたデータの中には面…
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「戦国武器甲冑事典」中西豪・大山格監修

副題に「戦術、時代背景がよくわかる」とあるが、日本の武器や甲冑などについてカラーでの図解中心にまとめたものである。 大きく武具と甲冑に分け、武具は刀、槍・薙刀、弓、鉄砲、忍具の5章である。甲冑は甲冑の変遷、胴、小具足、着用次第、兜、陣羽織、馬具、合戦武具、武将甲冑、家紋の10章に分かれている。 刀のことは当方がわかっていることが…
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「北大路魯山人」展 於千葉市美術館 

 知人が行きたいと言うので同行する。副題に「古典復興 現代陶芸をひらく」とある。北大路魯山人の作品だけでなく、魯山人が影響を受けた古陶磁器(中国龍泉窯、景徳鎮の青磁、明赤絵、染付)や朝鮮高麗茶碗、熊川茶碗、志野、瀬戸、織部、楽長次郎、光悦、尾形乾山なども一緒に展示されていた。また魯山人と同時代に古陶磁器の復興をこころみた石黒宗麿、川喜田…
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「西洋美術史から日本が見える」木村泰司 著

表題は標記の通りの本だが、内容は西洋美術史を学び、ヨーロッパのエスタブリッシュメントと交友がある著者が、日本の軽薄な欧州模倣文化を批判するといった本である。 著者の日本人風潮批判には共感できるところも多いが、西洋美術史のことなどほとんど出てこない本であり、私にとっては内容が薄い、時間潰しの本だった。
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「考える江戸の人々」柴田純 著

江戸時代における大名から庶民(書いたものが残っている庄屋クラスまで)までの生き方、考え方を説き明かした本である。 中世は神仏がこの世界を支配しており、人が英雄的行為をしても、それは人の功績ではなく神仏の加護と認識されていた。蒙古襲来でも神仏に祈るのが基本であった。 応仁の乱以降、社会が混乱。神仏の権威に懐疑心が生まれる。またヨーロッ…
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「楽市楽座はあったのか」長澤伸樹 著

良い本である。著者は楽市楽座に関して現存する全史料に当たり、それが発布された背景や、その後のことまで詳しく分析している。また先行する研究者の論も幅広く紹介している。そして参考文献における参考とした部分までキチンと載せている。 このような本だけに読みやすくはない。またタイトルは売る為だと思うが、センセーショナルな表現となっている。我々の…
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「生誕125年記念 速水御舟」 於山種美術館

本日、刀剣の畏友H氏と標記展覧会に出向く。山種美術館は安宅コレクションの速水御舟作品も購入して、120点もの作品を保管しているという。山種美術館が広尾で新たに開館した時にも「速水御舟-日本画への挑戦-」展が開催され、それも妻と観に行ったことがある。 余談になるが、安宅コレクションは安宅産業の安宅英一氏が主導し、今は大阪市立東洋陶磁美術…
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「武士道と日本型能力主義」笠谷和比古 著

興味深く、面白く参考になる知見に富んだ面白い本である。著者は武士道とは何か、そして武士道が江戸時代においてどのように具体的に運用されたかを明らかにする。そして身分制社会の中で工夫された足高の制などによる人材登用制度が日本的な年功序列制度につながり、欧米とは違った日本の経済発展を支えたことを明らかにしている。 そして、その制度を欧米の能…
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