「日本の美を語る」 高階秀爾 著

美術史家の高階氏が、国文学者、建築家、詩人、哲学者、臨床心理学者、演劇学、美術史家、比較文化学者、作家、文化人類学者などの識者と対談した結果をまとめている本である。対談内容は高度なもので私などはあまり理解できないが、興味深い内容もある。

日本では○○尽くしというようなものがある。あるいは三十六景、百名山、百人一首とか、数を決めて、羅列するようなこともあり、祝祭性の要素もある。

また屏風や絵巻物は絵と文字が一体化するようなところがある。漢字そのものが絵画性を持つからではないか。
また西洋は対照性だが、日本はアンシンメトリーというのも面白い。日本では、四畳半の半や、狂、奇景の奇という外れたものに美を見る。日本は右から左に書くように、西洋と違って左の位置が高い。

西洋は造った人が全て決めるが、日本だと見る人が決めてもいい面もある。

日本の「初」は日付がきちりと決まるものではなく、いつ「初」が来るかわからないようなところもある。初鰹も季節は大事だが、食べた人がその年に初めてという面が大きい。

昔の物語や演劇は引用が多い。剽窃みたいなところもある。著作権がうるさくなかった面もあるが、引用で発展してきたところもある。和歌などで、本歌を引用しているのがわからないのは野暮という面もある。

遊牧民はリーダーが必要。このようなところに一神教が栄えたのではないか。リーダーは生きるものと死ぬものを決めるようなこともした。こういう厳しさがある。日本などは調和の方が大事となる。農作業だと協力というところもある。

日本は橋も、絵や物語によく登場する。出発点としての橋、異界との境の橋がある。日本は浮橋、舟橋、流れ橋と動くものもあり、西洋とは違うところがある。

日本の風土と水もきってもきれない。表現も雨、霰、雪、霧、五月雨、時雨なとと種類も多い。雨が絵になり、その浮世絵を見て、ヨーロッパ人は驚いた。西洋、アラブは噴水のような水の使い方が多い。

日本の光は天井からというのはない。光源は地面に当たってから入って来るとか、下の方にあるのが多い。

気の付いたことを断片的にメモしたが、こういう本は折りに触れて読み直すと、より感じるところが多いのかもしれない。


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