水郷佐原の旅

ある団体の関係者4人で、水郷佐原に出向く。はじめに水郷佐原水生植物園。アヤメ祭りは6月28日までだが、今年は何でも花が早く、園内のアヤメ、カキツバタ、ハナショウブは花期の盛りを過ぎている。もちろんある程度は楽しめ、江戸系、伊勢系、肥後系に欧米帰りの品種を愛でる。藤棚には、藤の実がエンドウ豆のようにぶら下がっている。そしてハスの花が咲きはじめている。

その隣の水路から、「十二橋めぐり」の舟に乗る。この日は月曜日であり、観光客は少なく、一舟の客は我々だけだ。舟2艘がぎりぎりにすれ違いできる程度の水路に入ると、十二の橋が続く。昔は各農家に舟が2艘ほどあり、それぞれが操り、荷を運んでいたようだ。今のトラックだ。
橋は、近くの農家が自分で建てたものだ。橋をかけると言うと大変そうだが、中には、川幅をまたぐ板を掛けただけのものもある。もちろん、金をかけた橋もある。水路に面して、水汲み場、乗船場も出来ている。この水路の石組は東関東大震災でも壊れなかったようだ。沿岸にはカキツバタやアジサイなどを植えて、目を楽しませてくれている。
”娘船頭さん”とはいかず、高齢のおばあさんや老人が舟をあやつってくれるが、仕方がない。

それから伊能忠敬記念館、伊能忠敬旧邸などを見る。偉いものだと思う。日本が植民地にならなかった一因に伊能地図の精密さに欧米人が驚いたこともあるなどと、後に出向く山車会館の館長が説明もされていた。
12時にジャージャー橋から小野川に水が流れ落ちるのを見る。伊能忠敬旧邸の水路から、時間ごとに水を落とす仕組みのようだ。

昼は近くの小野川沿いの旧家を利用したフランス料理のレストラン夢時庵で食べる。食材の味がそれぞれにしっかりしたフレンチで美味しい。この日は観光客が少ないが、この店には女性客が多くいた。

水郷佐原山車会館に出向く。水郷佐原山車会館では参観者が少なかったからか、館長がつきっきりで説明してくれた。ここには山車が2基と、麦藁で造った大きな鯉(これも台車に載せて曳く)が展示されていた。写真、ビデオの上映もあった。
説明によると、佐原には、町ごとに、豪華な山車が25台(稼働中24台、1台は町内の大旦那間の調整がつかずに、放置されたまま)もある。毎年、7月、10月に祭りがあり、その神様の町内の山車が、巡行する。町内で維持、運営しているようだ。これだけでも大変な出費になると思う。私の自治会でも祭り(御輿と子供用の山車)の運営寄付など、集まりにくいのに、大したものだ。

この佐原の町は、北からの物資を載せた大船が銚子を経て、直接に入港できる所で、ここで荷下ろしして、小舟で利根川を遡って、関宿→江戸へ運ばれる。あるいは木下(きおろし)街道を経由して行徳、そして舟で江戸へ運ばれる。こうした物資集結所としての富の蓄積がはかられたわけだ。
また、米から酒、醤油などの醸造業を発展させる。あるいは、佐原~銚子の低湿地の開墾をする。隠し田となって富の蓄積もできる。米が集まれば、米相場、金融などでも儲ける道ができる。そうしたことで、今の資産で数十億円というような豪商がごろごろと生まれたようだ。
それらの豪商が、各町内の顔役となって山車の豪華さを競ったというわけだ。

伊能忠敬家も婿に入った時が約4億円、隠居する時に約40億円の資産を築く。そして隠居後、自分の私財約1億円程を提供して測量開始した。幕府が援助してくれたのは、しばらく経ってからだ。

江戸周辺の川越、栃木などもそうだが、江戸周辺のこれら町の繁栄の歴史などを調べるのもおもしろいと感じた。

それから旧三菱銀行佐原支店の建物(赤煉瓦の重厚な建物)を見学した。それだけ佐原に金があったということだ。

次に、下総国一宮の香取神宮に参拝する。佐原の江戸時代の繁栄を上記したが、この地は古代から重要な所で、近くには鹿島神宮がある。日本広し、神社多しと言えども、江戸時代以前から「神宮」と称されていたのは伊勢神宮と鹿島神宮、香取神宮の三社だけだ。出雲は大社だ。
不思議な地域である。山車会館の館長のお話だと、対蝦夷のための東国の押さえとして、位置づけられていたのではないかとのことだった。

参道は広いが、周りの店は東京の柴又、浅草、成田の門前町とは比べものにならないが、それなりにある。
カエデの木も多く、季節になれば美しいと思う。本殿は日光東照宮のような華麗な装飾もあり、奇麗な社である。宝物館の中は貧弱である。宝物を失せた歴史があるのだろうか。本殿の周りには杉の巨木がある。

道の駅により、地元の農産物などを土産に買い、5時ころに、うなぎの長谷川で鰻重を食べる。「特上」と「上」の違いは、ウナギの質ではなく、大きさとのことで、「上」にする。ここはタレがそれほど甘くなく、また焼き方も少し固めである。同じ佐原で有名な老舗の山田は、甘めで、より一般的な鰻重である。私などは山田系の方が食べやすいが、たまにはこちらもいいものだ。

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