「メトロポリタン美術館 古代エジプト展 女王と女神」 於東京都美術館

メトロポリタン美術館の古代エジプト展として、標記のタイトルが付けられて展観されている。妻と出向いたが、熱風が吹きすさぶ上野のお山であった。
私は、エジプトの歴史に対する基本的知識がないが、紀元前1470~1450年頃のエジプト新王国時代における第18王朝のハシェプスト女王を中心にした展示である。キャッチコピーに「美しく治め、美しく装い、美しく生きた」とあるが、これは女性の観客を掴む為の言葉であろう。平和な時代であったようだが、こういう言葉には観客を馬鹿にしているような白々しさを感じてしまう。もっとも観客増は企画をする方には切実だろうが。

美術的には、「王家の女性の頭をかたどった蓋付きのカノボス容器」というものが素晴らしかった。カノボス容器とはミイラを作る時に内蔵を取って詰めた容器のようだ。頭部の女性の彫刻は写実も素晴らしいが、胸を打つ表情も持っている。見事な彫刻だ。
「アメン・ラー神の歌い手ヘネトタウィの人型内棺とミイラ板」は、ミイラの棺桶だが、色鮮やかであった。何か南米のもののような感じがした。
このほか、レリーフ(横向きの、いかにもエジプト風)も多い。レリーフは静かな感じで良いものだ。日本の鐔における鉄板上の彫刻を思い出したが、エジプトのは浮き彫りの際を一度彫り下げているのであろうか。少し感じが違う。古いものだから、補修をしているのも多い。何か根拠があっての修復だと思うが、補修部分が大半の彫刻などは、補修で創作しているような感じも持ち、不思議に思う。

エジプトの彫刻の顔は、クレオパトラにしても他の女神でも同じような顔で、頭のかぶりものの違いなどで区別しているような印象を持っていたが、こうして色々な女性の顔の像を見ると、なるほど、それぞれの顔を写しているようで、識別が可能だと感心した。

金の装飾品も多いが、金は色の変化も無く、改めて価値のある金属だと思う。銀はどうしても変色する。彫刻の石材の種類も、時代、王朝で違うのだと思うが、そこまでは説明を聞かないとわからない。

今のエジプトは砂漠や、砂岩地帯で緑が少ない。当時を復元した図も同様だが、これだけの古代文明が育った場所であり、昔は緑豊かな場所だったのだろう。神々の象徴としてコブラ、ハヤブサ、牛、猫、犬、カバなどが使われているが、緑が無ければ、このような動物に出会わなかったと思う。

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