尾瀬沼トレッキング

日曜日から水曜日まで尾瀬を中心とするトレッキングに出向く。梅雨の中休みの時期として天候に恵まれ、何よりであった。
はじめに、日光市上三依水生植物園に出向く。ここでは「ヒマラヤの青いケシ」が開花中であり、日曜日のせいか、写真を撮っている人が多かった。他ではクリンソウの群落が美しく印象に残っている。ここは自然を生かしながらも人工的に作られた植物園であり、多くの水生植物や高山植物を集めて植えられている。エーデルワイスなども咲いていた。またアヤメかカキツバタかハナショウブかはわからないが多く咲いていた。可憐な花もたくさん観て、写真を撮ってきたが、これから花の名前を特定していかないと。

翌日に沼山峠の入山口から尾瀬に入る。妻は昔、鳩待峠から尾瀬湿原に入ったことがあるが、私ははじめての尾瀬である。沼山峠を越えて、大江湿原に出る。そして大江湿原を通り尾瀬沼東岸に出て、三平峠下までを往復する。往復で8.6㎞程度とのことだ。
現地の案内ガイドの方も同行されたので、道々、色々な花の名を教えていただく。覚えているのは途中の山道でのイワナシという小さい筒状のピンクの花だ。所々に咲いていたが、ガイドさんがいないとわからないと思う。この果実が赤褐色になり、その味がナシのようだから名付けられたそうだ。また笹(熊笹か?)に実(稲穂のようなもの)がなっているところもあった。笹は50~60年に1度咲いて、咲いたら枯れるそうだ。非常に珍しいものを観たことになる。

大江湿原に入ると、タテヤマリンドウが小さな青い花を咲かせていた。天気が良かったから開花してくれたそうで、帰りに曇ってきたら閉じて蕾になっていた。湿原との境にはヤマザクラ(正式名は失念)も咲いていたが地味なものだ。
そして、この時期のメインの花であるミズバショウも、木道沿いに咲いて迎えてくれた。もちろん群落になっている所もある。なおミズバショウの群落としては、尾瀬沼東岸から三平峠下に出向く途中に、燧ケ岳を背景にした見事な群落があって目を楽しませてくれた。なお燧ケ岳とは、残雪の残り形が、燧ハサミの形に似ているからとのことであり、今回も残雪で、その形を認識した。尾根道ではところどころに残雪が残っていた。

なおミズバショウは残雪がある頃=雪解け後に咲くようで、その後、大きく育ち、白い仏炎苞(ぶつえんほう)と呼ばれる苞の部分が落ちて、葉は逞しくなる。こうなると可憐な花という印象は一掃される。この逞しいミズバショウは日光上三依水生植物園で観て驚いた。そして、円柱状の花序とよばれる部分に付く一つ一つの花が実をつけ、この実は秋に熟するとゼリー状に覆われて、クマの大好物になると聞く。クマの糞に紛れて、広く繁殖するということだ。

この後、2週間くらい経つと、高山植物がどんどん咲き出す時期になるようで、同行のガイドさんは、その時期が好きだと述べられていた。そして7月中旬からニッコウキスゲの大群落が見所になるようだ。今回はニッコウキスゲは上三依の植物園で観る。ワタスゲは帽子が白くはなっていないが大江湿原でたくさん観る。

尾瀬は、ミズバショウ、ニッコウキスゲの季節以外に、秋のクサモミジと言われる紅葉の時期も観光シーズンだと聞く。なお、今は鹿害でニッコウキスゲの新芽が食べられているようだ。モンゴルからオオカミを輸入して天敵で鹿を駆逐することも考えられているようだ(ただオオカミだと人間への危害も懸念される)。

木道が張り巡らされているが、湿気が多いから5~6年で作り替えが必要となると言う。そして、この材料等はヘリコプターでの運搬になるので、木道1㍍当たり1万円程度という高いものになると教えていただく。総延長で60㎞を超えるから大変な維持コストとなる。今は東京電力の支援も無く、厳しく、富士山と同様に入山料の徴収も考えられていると教えていただく。

なお尾瀬湿原とは枯れた草が、寒いから腐らずに堆積した植物が1㍍の厚さで褐炭層になっているとのこと。だから直接に脚を踏み入れると、ズブと褐炭層を崩してしまう。そこで木道が必要ということだ。
ちなみに昭和40年頃までの尾瀬の湿原は汚いところだったようだ。この後、ゴミの持ち帰り、排水設備の整備などで水が今のように奇麗になったと伺う。

3日目は塩原渓谷遊歩道のやしおコース(約4㎞弱)を歩く。美しい渓谷で認識を新たにした。箒川という透明度の高い水が流れる川沿いのコースということで、温泉湯治客が浴衣でも歩けるコースと思っていたが、なんのなんの大変なコースであった。そのような認識だったので、ここではトレッキングシューズでなくてウォーキングシューズにしたのだが、尾瀬の木道よりも厳しかった。雨だったら大変なことになったと思う。ともかく、紅葉の季節に再訪したいところである。途中に有名な露天風呂も存在する。

宿ではイワツバメの群舞。塩原渓谷ではセキレイを観る。鳴き声はガイドさんからオオルリ、キツツキなどを教わるが姿は見ない。水辺ではカジカガエルの鳴き声を教えてもらう。
植物も、今回、小さな植物を観て歩いたが、葉も、千差万別であることに改めて造化の不思議を感じる。十字形の4枚の葉。それが丸い葉、尖った葉。五葉や、互生、さらに丸い葉、葵のような形など自然は凄いものだ。
木々もブナ、ダケカンバ、シラカバ、樅、ほうのきなど、日本の自然はいかに豊富であることか。トルコのアナトリア高原などとは全然違う。こういう風土では神も多く存在する多神教が生まれるのだ。


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この記事へのコメント

清宮 純
2014年06月18日 09:58
 おはようございます。いっも爽快な文章で一気に読むことが出来ました。
私も大昔、大学時代に一度尾瀬に行きました。いまはすべて忘れておりましたが
懐かしく思い出が蘇って参りました。ありがとうございます。

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