「鉄鐔初等入門抄 講義用テキストブック」 難波五風 著

この本は古書である。はじめに、鉄鐔の形状、鐔の材質、象嵌の技法や、鐔工の流れを書いてある。ただし、講義用テキストとあるように、項目だけ書いてあり、それぞれの説明は記されていない。講義で伝えたものなのであろうか。

後半に、写真入りで実際の鐔が掲載されている。これがなかなか興味深い。掲載されている鐔は、甲冑師、刀匠、それに信家、法安、山吉兵が中心である。すなわち江戸時代の前期までの古いところが中心である。

刀匠の中に「備前長船清光、天正3年2月日」の在銘の鐔の写真もある。木瓜形で、阿弥陀鑢もかかり、手がこんだ鐔である。ちなみに先日、毛利家の展覧会で観た清光の鐔は、透かし鐔であり、これとは別のものである(この鐔は「武士の意匠 透かし鐔」(佐野美術館の展覧会カタログ)に小さく掲載されているものと同じだと思う)。
何枚かあるのであろうか。あるいはまだ認められていないものなのであろうか。現物を拝見しないとわからない。

信家は無銘のものや、三信家も含めて34枚程度の写真が掲載されていた。信家鐔集に掲載のも10枚ほどあり、面白い。

古い時代の透かし鐔や、肥後鐔、赤坂鐔などの江戸時代の透かし鐔は取り上げられていないが、この本が「鉄鐔初等入門抄」だから、次の段階に説明しようと認識されていたものであろうか。あるいはすでに出版されているのであろうか。


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