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日 時 |
「三好長慶」 長江正一 著
今、あることで三好長慶に関心を持っている。三好長慶は室町末期に畿内を制圧した阿波の武将である。曾祖父の三好之長も阿波の守護細川氏を助けて畿内で戦いをし、父の三好元長も同様に戦いに明け暮れていた。長慶も実弟の安宅冬康や、三好実休などの親族や、松永久秀などに助けられて勢力を広げていく。寛大なところもあった人物のようである。
禅の大林宗套に師事して参禅し、一方でキリスト教の布教も邪魔をしたわけではない。また法華宗の力にもなったようだ。和歌、連歌にもたしなみを持っていた文化人でもある。
当時の足利将...
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2009/11/05 23:03 |
「セブン−イレブンの罠」 渡辺 仁 著
すすめられて読んだが、興味深い本である。セブンイレブン本体は、ご承知のように高収益を上げている企業である。しかし、その高収益の影に、フランチャイズのオーナーの犠牲があると、いくつかの視点から指摘している。
印象的なのは、商品が売れたら、その荒利益(売価ー原価)にロイヤルティ(セブンイレブンチャージと言い、ノウハウを提供することによる本部への見返り)がかかり、商品が在庫になっていればオープンアカウントという会計の仕組みで、商品仕入れ代金に金利(5%)がかかり、これもセブンイレブンの収益である。そ...
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2009/11/04 21:21 |
「旗本夫人が見た江戸のたそがれー井関隆子のエスプリ日記ー」
今の九段下の駅のところに屋敷地(九段坂下のりそな銀行のところ350坪)を持っていた旗本井関家の老夫人の日記を読み解いて解説した本である。日記は天保の改革が行われた天保11年元旦から天保15年10月11日までのことが記されている。井関隆子の56才から60才までの日記である。
息子が大奥との連絡責任者であり、当時の幕閣の動きにも詳しい。江戸の祭り、天保の改革についての評判なども書かれている。
なお、この日記は鹿島神宮、伊勢神宮の大宮司を歴任した鹿島則文の書籍コレクション「桜山文庫」に伝わったもの...
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2009/11/02 22:45 |
「速水御舟ー日本画への挑戦ー」
山種美術館が新美術館を広尾(恵比寿)にオープンした記念の展覧会である。国立近代美術館において、速水御舟の静物画の名品を拝見していたので、楽しみにして妻と出向く。
有名な「炎舞」(大正14年)、この展覧会で、年代別に作品が展示されていたので、関東大震災の時に受けた衝撃が、この「炎舞」に結びついたのではないかと思った。衝撃的な作品だ。
この前の年に画かれた「春昼」(大正13年)という農家を描いた作品。いいものである。好きな作品である。いい絵を観ると、いつもおこる胸に何かがあがってくるような感じを...
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2009/11/01 21:54 |
「やきもの蒐集入門」 出川直樹 著
やきものの世界でも刀剣・刀装具の世界でも、蒐集に関する留意点は同じ。参考になります。
やきものの世界は1神品、2絶品、3名品、4優品、5並品、6駄品となるようだ。優品あたりに逸品、良品とも呼ぶものがあるようだ。また希少性から珍品、稀品があるそうだ。(刀剣は刀剣個々では「名物」が代表的で、最近は「特重」「重要」などが珍重されているが、刀工そのものを最上作、上々作、上作、中作と分けている)
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2009/10/27 22:07 |
「戦没画家靉光の生涯」 窪島誠一郎 著
国立近代美術館に横長で全体に赤黒い色調の中に大きな眼が画かれている不思議な絵がある。観ても見てもよくわからないものが画かれているが、眼はわかる。そして何とも言えず、惹きつけられるものもある。この作者が靉光(あいみつー本名は石村日郎)である。
著者は「信濃デッサン館」「無言館」の館長であり、絵画に関して多くの著書を執筆している。
この「眼のある風景」は、芸術は驚きだということも言われているように、まさに芸術。また自画像にもいい絵がある。これはわかりやすい絵だが、私の好きな絵だ。やや上向き加減の...
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2009/10/25 22:13 |
皇室の名宝展−第1期
本日、東京国立博物館で開催中の「皇室の名宝展」を拝見。凄いものだ。
海北友松の屏風、松に浪の屏風だが、色が変わった面白い波だ。好きだ。
狩野永徳と狩野常信の唐獅子。永徳のがすごみがあり、常信が江戸期に入るためか愛嬌があると言う人がいるが、常信のは子供の獅子だからではないか。もっとも手足の爪など、細部はやはり永徳の方がいいと感じるが。
相国寺にあった伊藤若冲が30枚、別のが1枚あったが、圧巻である。これだけでも観る価値がある。応挙の屏風も出品されているが、応挙はまっとうな写実、これに対して若...
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2009/10/23 23:22 |
「龍馬を殺したのは誰か」 相川司 著
著者の相川氏とは大学で同じゼミだった。在学中、彼は早稲田のミステリークラブに属していた。そして新撰組オタクであった。当時のミステリークラブの面々は雀荘に入り浸ったていた。もっとも当時、大学紛争で荒れていた大学では雀荘に入り浸るのは、私も含めて普通の生活だったのだが。
このサークルの一人が私の刀装具の仲間だった刀剣柴田の青山君だった。(彼と在学中に親しかったわけではなく、刀剣柴田から付き合いがはじまる)
ちなみに当時のミステリークラブには後輩には最近亡くなった大ベストセラー作家栗本薫(中島梓)...
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2009/10/21 16:08 |
「昭和史の教訓」 保阪正康 著
この書は、昭和10年代は@国定教科書による国家統制、A情報発信の一元化、B暴力装置の発動、C弾圧立法の徹底化が四辺となった四角形の中に閉じこめられた時代空間だったと指摘する。
こういう時代において、その国家の意思と反する行動を取ると、まず「共同体からの放逐」(俗に言うところの村八分だ)にあい、それから「監獄」「死」「地下生活」が待っていたのではと書かれている。西洋では「亡命」も選択枝にあったが、日本にはこの思想は無かったとしている。今の時代では、何で抵抗しなかったのかというのは簡単だが、「死」...
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2009/10/19 22:52 |
「戦国史の怪しい人たち」 鈴木真哉 著
明らかに実在と思われる人物も、実在が怪しまれる人物も取り上げて、どのような史料、資料に所載されているかなどと、人物像を探っている。
真田十勇士、尼子十勇士、賤ヶ岳の七本槍などの名前が全部出ている。みな、確かに怪しい。
刀の方で聞いたことがある真柄十郎左衛門のことも取り上げられている。真柄を討った人物も、その刀の寸尺も様々なようだ。
宮本武蔵と混同される人物に宮本一真という人物がいるようだ。元亀2年〜元和8年、武蔵は天正12年〜正保2年。一真の親は宮本武蔵守吉元で、河内の人で円明流をおこした...
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2009/10/15 09:53 |
柳家権太楼の落語と「よみがえる浮世絵」展
今日は江戸東京博物館で、「落語公演ー道具仕立て芝居ばなし」を家族で聴きにいき、併せて「よみがえる浮世絵展」展を観る。
先日、柳家権太楼の落語が面白かったから、妻と息子にも聴かそうと思い、チケットをとる。今回は、「芝浜」で人情話。お笑いではないが、よく知った話だが、思わず目頭が熱くなるところもあった。いい落語家と思う。
道具仕立てとは林家正雀の「鰍沢」。道具仕立てに移って、歌舞伎の口上的な台詞を言ったら終わったという感じ。「南無妙法蓮華経」とのお経を唱えたら助かるというような筋の話であり、よく...
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2009/10/11 21:41 |
和泉守真改の名刀
本日、あるお宅で、和泉守真改という珍しい切り銘の井上真改の刀を拝見。黙って出されたが、これは、すぐに真改とわかるお刀。刃の沸、匂が白く、厚く、ふわっと付いて、明るく、本当に見事。刃はのたれに互の目が混じる出来で、いつもの直刃調とは違う。
地鉄もきれいに詰んで、物打ちあたりは地沸が細かく一面について美しい。
中心を開けていただくと、珍しいことに「和泉守真改」の銘。そして裏には「菊紋」のみ。江戸時代の本にも所載されていると持ち主がおっしゃっていたが、今まで拝見した真改の中の最上作。郷写しの名作。...
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2009/10/10 22:47 |
「自由狼藉・下克上の世界」 佐藤和彦 著
副題に「中世内乱期の群像」とあるが、源平の時代から応仁の乱までを、いくつかの視点で書いている。
源氏が関東に地歩を築いたのは前九年の役の頼義ではなく、平忠常の乱を平定した源頼信からとのことを知る。平安末期には、千葉介常胤のような豪族的武士団と、豊島氏のような中小武士団があったとのこと。これらは開発領主から成長したようだ。(荘園、国衙領とは別)
平氏によって本領=一所懸命の土地が侵食されていたから頼朝をたてたようだ。
鎌倉武士が「いざ鎌倉」として幕府に忠誠を誓ったのは、所領の支配権を保護して...
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2009/10/07 17:09 |
「やきもの鑑賞入門」 出川直樹 著
この本は、いい本だ。著者が気合いを入れて書いている。単なる入門書ではない。もっとも入門書は何でも書くのが難しいと聞いたことがあるが。
「鑑賞」は個人の感性であるが、やはり、そこに上下があると書いている。そしてそれを高めるためには、「より広く見る」、「より深く観ること」、「名品を多く観る」、「対象によって異なるポイントをおさえる」、「つねに感性を研ぎ澄ます」と説いていく。また個人的な感傷(そのものへの強い思い入れ)は鑑賞とは違うことも記している。要は普遍性があるということだ。
次に日本のやきも...
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2009/10/04 21:57 |
「中世の災害予兆」 笹本正治 著
この本は、中世において、奇異なことが生じた事例と、その時にどうしたかということを列挙している本である。
奇異なことには、天変地異を筆頭に、動物の異変、植物の異変、仏像や神体の異常など様々である。
こういうことが発生すると、それぞれ、その意味するところを占わせ、行動に結びつけたようだ。
ただ、この本は、その奇異なことの意味するものが、実際にその通りだったのかと検証することもしていない。
だから、本当に面白くない本である。どこどこで彗星が出た。時の帝が陰陽師の誰々に占わせた。その結果はこうだ...
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2009/10/01 21:45 |
「歴史を記録する」 吉村昭 著
吉村昭と関係する人との対談集である。色々な雑誌において、その雑誌の特集記事の中で、たとえば桜田門外の変であれば、吉村昭が桜田門外の変を書いた時の史料探索のこぼれ話を、これを研究している思想史の松本健一との対談となっている。
歴史小説の書き方などの参考になることもわかり、興味深い。たとえば、その時に何時頃まで雪が降ったかなども小説では大事となる。また、どこまで歩いてくれば海が見えるかなども、小説では大事になるから、現地探訪が欠かせないなどだ。
吉村昭は断片でも残っている歴史史料はおろそかにせず...
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2009/09/28 22:25 |
中国 楽山市歌舞劇団
今日は市川市と友好関係にある中国、楽山市の歌舞劇団の民族音楽と舞踏を市川文化会館に観にいく。
楽山市は四川省にあり、この前の四川大地震の時に市川市民が義捐金を寄せたお礼と市川市の市制75周年記念とのことで来日したとの挨拶がある。
楽山市には多くの民族がいるようで、いくつかの民族の民族舞踏を演じる。民族衣装はアラブのベリーダンスのようなお腹を出したものが多く、本当の民族衣裳か疑問を持つものもあり、舞踏もアレンジしたものと思うが、どうなのだろうか。
このごろ、舞踏、ダンスというと娘の影響でモダ...
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2009/09/28 08:51 |
「「坂の上の雲」に隠された歴史の真実」 福井雄三 著
今の日本人に大きな影響を与えている司馬遼太郎が書いた「坂の上の雲」は歴史を正しく伝えていないとして、その一つの例として、司馬の乃木愚将論、児玉天才論に反駁している。203高地を取れば終わりという司馬の説は間違いで、大切なのは望台の陣地。望台の陣地を残して203高地を攻撃したら、もっとひどいことになったというのが筆者の論理。旅順艦隊を撃滅しても、旅順の敵軍を残しておけば、奉天会戦にも後ろが気になって参戦できないだろうとも筆者は言う。また要塞を落とすのはどこの国の軍隊でも手こずるとも書いている。
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2009/09/25 23:09 |
映画「火天の城」とレストラン「アジオ」
今日は家族で映画に行く。最近、読んでいる山本兼一が書いた「火天の城」を映画化したものである。安土城を建てた熱田の宮大工岡部又右衛門が主人公である。主人公の妻との夫婦愛、娘との親子の情愛、娘の恋、岡部又右衛門と穴太の石工の頭領との交流、又右衛門と木曽の森林を管理する男との交流、部下の大工と忍びの女との恋、普請場を舞台にした忍びの者どもの信長暗殺未遂事件などが物語の綾をなしていく。信長暗殺事件のところなど、急に荒唐無稽な感じになるが、全体に面白い映画だった。泣けるところもある。
ただ、映画館の入り...
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2009/09/23 14:27 |
大江戸寄席の柳家権太楼
知人が奥さんと行く予定で取ったチケットだったが、奥さんに所用ができて行かれなくなったということで、お誘いいただく。
東京文化発信プロジェクトの一つとしての催しごとのようだ。真打ち4人はいずれも聴かせるが、柳家権太楼の「不動坊火焔」という落語が一番面白かった。はじめて聴いたが、面白い落語家だ。客席ももちろん一番盛り上がっていた。知人も、新宿の末広で聴いた、この人の落語が面白くて、このチケットを購入したようだ。表情、仕草も素晴らしい。大したものだと思う。
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2009/09/22 21:37 |