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「お茶人の友 名品茶碗」
「お茶人の友」シリーズの中の一冊である。著者は、明記されていないが、目次に「指導 満岡忠成 小田栄一」とある。
名物とされている名碗を、写真入りで解説してある本である。大きく、中国の茶碗、高麗茶碗、和物茶碗、楽茶碗に大別してある。中国は天目、この中に曜変、油滴、灰被(はいかつぎ)、木葉などがあり、青磁、絵高麗、染付、安南が中国に分類されている。高麗は李朝朝鮮の時代も含め、大井戸、青井戸、小井戸、小貫入、井戸脇、それから熊川(こもかわ)、三島、蕎麦、斗々屋、柿の蔕、御所丸、御本、狂言袴などの種類...
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2009/11/28 11:44 |
「医療崩壊の真犯人」 村上正泰 著
この本は、日本の医療崩壊の真犯人は、医療費を抑制してきた政策だと書いている本である。元大蔵省の役人で、一時厚生労働省に出向していた経験のある人物である。そして、この時医療費適正化の枠組み作りを担当したようだ。だから詳しく、正鵠を得ていると思う人もいるかもしれないが、私は非常に違和感を覚える。
以前に読んだ「医療大崩壊」(藤田紘一郎著)http://mirakudokuraku.at.webry.info/200903/article_13.htmlの方に共感する。
WHOが2000年に発表し...
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2009/11/25 16:35 |
皇室の名宝展U
皇室の名宝展の第2期は、正倉院御物と刀などだ。平野藤四郎は健全で刃など吉光の掟通りで、元に互の目がある中直刃、帽子も大丸にきれいにかえる。また銘が実に良い。道誉一文字はハバキをつけてない展示だが、健全な太刀だ。差し込み研ぎで、しかも太刀だから刃を下にしているから、しゃがみ込まないとなかなか刃紋も見えない。しゃがみこんでいる私の上を多くの観客が通り過ぎる。人が多いのには閉口する。道誉のように華やかな刃でない鶴丸国永や光忠などは混んでいてしゃがみ込むこともできず、よくわからない。若狭正宗は、間遠な互...
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2009/11/20 21:57 |
「農協の大罪 「農政トライアングル」が招く日本の食糧不安」山下一仁 著
読みにくい本である。一時、数十ページを読んだが、よくわからず、はじめからメモを取りながら再読した。農業問題について、少し知識を得たいと考えているためである。
戦後の農地改革で、地主は土地を失い、一方、小作は自作農になり、共に小地主となる。それが兼業農家が増える一因となる。兼業農家は週末だけだから農薬を多く使う、また各農家が週末農業だから機械を回せない。それぞれが買う。手数料ビジネスの農協は喜ぶことになる。また兼業農家は農地の宅地転用で多額の資産を得る。農地転用は厳密に運用されず、宅地と同様に値...
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2009/11/19 21:47 |
「椿」 桐野秋豊 著
私は椿オタクでもある。椿はどんどん新品種が出てくる。たまに新しい本を読まことも必要だ。この本はそのような新しい品種や、海外のものなどが紹介されている。(もっとも、この本も2005年の出版だ)中国の椿、ベトナムの椿も、今回、はじめて知る。
椿は品種が多いだけに、品種名が確信できないこともある。自宅の椿の一つに「紅千鳥」と思っていたものがあるが、今回の本では「御所車」に写真が良く似ている。こちらが正しいのかなとも感じる。また我が家の椿の「秋の山」、「光源氏」は枝変わりが出るのだが、この本で赤い椿の...
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2009/11/18 22:48 |
「京都 秘蔵の庭」 小埜雅章 文 水野克比古 写真
京都の、あまり知られていない庭の写真と、解説である。近代の造園家小川治兵衛こと植治、加藤熊吉こと植熊、重森三玲などの庭も多く紹介している。
砂利にも白いものだけでなく、鞍馬の錆砂利という赤っぽいものもあるなど、奥が深い。
庭師にとって、石組みはとても大切なもののようだが、鑑賞する立場として、特に石組みを留意するということはなかったが、これからは少し気をつけて観てみたい。
石の庭、苔の庭など、本当に手入れが大変だと思う。自分の狭い庭でも1週間たてば落ち葉、ゴミ、雑草など、半日はかかるのだ。
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2009/11/15 14:05 |
「沈まぬ太陽」
今日は、妻と映画「沈まぬ太陽」を観る。長編であり、映画の途中で10分間の休憩が入る。
御巣鷹山への墜落事故での対応が映画の主題と思ったが、そうではなく、日本航空と思われる会社の、組合活動に熱心だった社員への不条理な処遇がテーマの映画だった。同時に政治も介入する日本航空トップの腐敗などが描かれている。
日本航空に限らず、日本の大会社で多かれ少なかれ生じるような出来事、それも嫌な出来事が次から次へ生じてくる。今、問題となっている日本航空関係者にとってはたまらない映画だ。こんな会社に、税金と投入す...
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2009/11/14 22:40 |
「松永久秀の真実」 藤岡周三 著
戦国3悪人とされている松永弾正久秀について、再評価を呼びかけている本である。安土城の先駆となる多聞山城を造ったこと、茶の湯を愛した教養人だったことなどが、再評価すべしとの根拠である。私は昔から、松永久秀は面白い人物だと思っていたから特に驚きはしない。東大寺大仏殿の焼失は、三好三人衆と敵対した時、三人衆が大仏殿をひとつの陣地にしたため、兵火がまわったための失火としている。ルイス・フロイスの『日本史』からキリスト信者の一人が、キリスト教から見ると邪宗の大仏殿に火をつけたという記事があるようだ。いずれ...
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2009/11/11 17:35 |
「三好長慶」 長江正一 著
今、あることで三好長慶に関心を持っている。三好長慶は室町末期に畿内を制圧した阿波の武将である。曾祖父の三好之長も阿波の守護細川氏を助けて畿内で戦いをし、父の三好元長も同様に戦いに明け暮れていた。長慶も実弟の安宅冬康や、三好実休などの親族や、松永久秀などに助けられて勢力を広げていく。寛大なところもあった人物のようである。
禅の大林宗套に師事して参禅し、一方でキリスト教の布教も邪魔をしたわけではない。また法華宗の力にもなったようだ。和歌、連歌にもたしなみを持っていた文化人でもある。
当時の足利将...
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2009/11/05 23:03 |
「セブン−イレブンの罠」 渡辺 仁 著
すすめられて読んだが、興味深い本である。セブンイレブン本体は、ご承知のように高収益を上げている企業である。しかし、その高収益の影に、フランチャイズのオーナーの犠牲があると、いくつかの視点から指摘している。
印象的なのは、商品が売れたら、その荒利益(売価ー原価)にロイヤルティ(セブンイレブンチャージと言い、ノウハウを提供することによる本部への見返り)がかかり、商品が在庫になっていればオープンアカウントという会計の仕組みで、商品仕入れ代金に金利(5%)がかかり、これもセブンイレブンの収益である。そ...
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2009/11/04 21:21 |
「旗本夫人が見た江戸のたそがれー井関隆子のエスプリ日記ー」
今の九段下の駅のところに屋敷地(九段坂下のりそな銀行のところ350坪)を持っていた旗本井関家の老夫人の日記を読み解いて解説した本である。日記は天保の改革が行われた天保11年元旦から天保15年10月11日までのことが記されている。井関隆子の56才から60才までの日記である。
息子が大奥との連絡責任者であり、当時の幕閣の動きにも詳しい。江戸の祭り、天保の改革についての評判なども書かれている。
なお、この日記は鹿島神宮、伊勢神宮の大宮司を歴任した鹿島則文の書籍コレクション「桜山文庫」に伝わったもの...
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2009/11/02 22:45 |
「速水御舟ー日本画への挑戦ー」
山種美術館が新美術館を広尾(恵比寿)にオープンした記念の展覧会である。国立近代美術館において、速水御舟の静物画の名品を拝見していたので、楽しみにして妻と出向く。
有名な「炎舞」(大正14年)、この展覧会で、年代別に作品が展示されていたので、関東大震災の時に受けた衝撃が、この「炎舞」に結びついたのではないかと思った。衝撃的な作品だ。
この前の年に画かれた「春昼」(大正13年)という農家を描いた作品。いいものである。好きな作品である。いい絵を観ると、いつもおこる胸に何かがあがってくるような感じを...
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2009/11/01 21:54 |
「やきもの蒐集入門」 出川直樹 著
やきものの世界でも刀剣・刀装具の世界でも、蒐集に関する留意点は同じ。参考になります。
やきものの世界は1神品、2絶品、3名品、4優品、5並品、6駄品となるようだ。優品あたりに逸品、良品とも呼ぶものがあるようだ。また希少性から珍品、稀品があるそうだ。(刀剣は刀剣個々では「名物」が代表的で、最近は「特重」「重要」などが珍重されているが、刀工そのものを最上作、上々作、上作、中作と分けている)
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2009/10/27 22:07 |
「戦没画家靉光の生涯」 窪島誠一郎 著
国立近代美術館に横長で全体に赤黒い色調の中に大きな眼が画かれている不思議な絵がある。観ても見てもよくわからないものが画かれているが、眼はわかる。そして何とも言えず、惹きつけられるものもある。この作者が靉光(あいみつー本名は石村日郎)である。
著者は「信濃デッサン館」「無言館」の館長であり、絵画に関して多くの著書を執筆している。
この「眼のある風景」は、芸術は驚きだということも言われているように、まさに芸術。また自画像にもいい絵がある。これはわかりやすい絵だが、私の好きな絵だ。やや上向き加減の...
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2009/10/25 22:13 |
皇室の名宝展−第1期
本日、東京国立博物館で開催中の「皇室の名宝展」を拝見。凄いものだ。
海北友松の屏風、松に浪の屏風だが、色が変わった面白い波だ。好きだ。
狩野永徳と狩野常信の唐獅子。永徳のがすごみがあり、常信が江戸期に入るためか愛嬌があると言う人がいるが、常信のは子供の獅子だからではないか。もっとも手足の爪など、細部はやはり永徳の方がいいと感じるが。
相国寺にあった伊藤若冲が30枚、別のが1枚あったが、圧巻である。これだけでも観る価値がある。応挙の屏風も出品されているが、応挙はまっとうな写実、これに対して若...
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2009/10/23 23:22 |
「龍馬を殺したのは誰か」 相川司 著
著者の相川氏とは大学で同じゼミだった。在学中、彼は早稲田のミステリークラブに属していた。そして新撰組オタクであった。当時のミステリークラブの面々は雀荘に入り浸ったていた。もっとも当時、大学紛争で荒れていた大学では雀荘に入り浸るのは、私も含めて普通の生活だったのだが。
このサークルの一人が私の刀装具の仲間だった刀剣柴田の青山君だった。(彼と在学中に親しかったわけではなく、刀剣柴田から付き合いがはじまる)
ちなみに当時のミステリークラブには後輩には最近亡くなった大ベストセラー作家栗本薫(中島梓)...
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2009/10/21 16:08 |
「昭和史の教訓」 保阪正康 著
この書は、昭和10年代は@国定教科書による国家統制、A情報発信の一元化、B暴力装置の発動、C弾圧立法の徹底化が四辺となった四角形の中に閉じこめられた時代空間だったと指摘する。
こういう時代において、その国家の意思と反する行動を取ると、まず「共同体からの放逐」(俗に言うところの村八分だ)にあい、それから「監獄」「死」「地下生活」が待っていたのではと書かれている。西洋では「亡命」も選択枝にあったが、日本にはこの思想は無かったとしている。今の時代では、何で抵抗しなかったのかというのは簡単だが、「死」...
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2009/10/19 22:52 |
「戦国史の怪しい人たち」 鈴木真哉 著
明らかに実在と思われる人物も、実在が怪しまれる人物も取り上げて、どのような史料、資料に所載されているかなどと、人物像を探っている。
真田十勇士、尼子十勇士、賤ヶ岳の七本槍などの名前が全部出ている。みな、確かに怪しい。
刀の方で聞いたことがある真柄十郎左衛門のことも取り上げられている。真柄を討った人物も、その刀の寸尺も様々なようだ。
宮本武蔵と混同される人物に宮本一真という人物がいるようだ。元亀2年〜元和8年、武蔵は天正12年〜正保2年。一真の親は宮本武蔵守吉元で、河内の人で円明流をおこした...
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2009/10/15 09:53 |
柳家権太楼の落語と「よみがえる浮世絵」展
今日は江戸東京博物館で、「落語公演ー道具仕立て芝居ばなし」を家族で聴きにいき、併せて「よみがえる浮世絵展」展を観る。
先日、柳家権太楼の落語が面白かったから、妻と息子にも聴かそうと思い、チケットをとる。今回は、「芝浜」で人情話。お笑いではないが、よく知った話だが、思わず目頭が熱くなるところもあった。いい落語家と思う。
道具仕立てとは林家正雀の「鰍沢」。道具仕立てに移って、歌舞伎の口上的な台詞を言ったら終わったという感じ。「南無妙法蓮華経」とのお経を唱えたら助かるというような筋の話であり、よく...
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2009/10/11 21:41 |
和泉守真改の名刀
本日、あるお宅で、和泉守真改という珍しい切り銘の井上真改の刀を拝見。黙って出されたが、これは、すぐに真改とわかるお刀。刃の沸、匂が白く、厚く、ふわっと付いて、明るく、本当に見事。刃はのたれに互の目が混じる出来で、いつもの直刃調とは違う。
地鉄もきれいに詰んで、物打ちあたりは地沸が細かく一面について美しい。
中心を開けていただくと、珍しいことに「和泉守真改」の銘。そして裏には「菊紋」のみ。江戸時代の本にも所載されていると持ち主がおっしゃっていたが、今まで拝見した真改の中の最上作。郷写しの名作。...
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2009/10/10 22:47 |