テーマ:戦国史

「現代語訳 家忠日記」中川三平編

徳川家康の家臣松平家忠(後に伏見城で鳥居元忠とともに戦死)の日記の現代語訳である。一次史料としてよく使われるものであり、興味を持っていたが、現代語訳ということで紐解いた。 我々の日常がどうと言うことのない日々が続くように、この日記も大半はどうと言うことのない日常が簡単に記述されている日記である。現存するのは天正五年十月十六日から文禄三…
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「松永久秀」 金松誠 著

この本は執筆時点で判明している歴史的事実に即して、松永久秀の一生の事跡を書いている。【実像に迫る】というシリーズの本の9巻めという副題が付いている。だから、物語的に著述されていないから、面白みには欠ける。なお著者は城郭にも詳しいようで、弾正の信貴山城、多聞山城などの図も挿入されている。 久秀の生年は『多聞院日記』の永禄11年2月1…
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「偽りの秀吉像を打ち壊す」 山本博文、堀新、曽根勇二 編

以前に同編者の『消された秀吉の真実』という本を読んだが、編者たちの研究成果の2冊目である。本のタイトルはセンセーショナルだが、内容は史実に即して「なるほど」と思う内容である。 (『消された秀吉の真実』についての読後記録http://mirakudokuraku.at.webry.info/201507/article_15.html)…
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「戦国合戦の舞台裏」 盛本昌広 著

副題に「兵士たちの出陣から退陣まで」とあるように、合戦の場の兵士や、暮らしなどを調べている。章は「いざ敵地に出陣す」「意外とままならぬ進軍」「兵糧・軍需物資の補給・確保」「陣地内での生活は規則正しく」「対陣と防御、そして決戦」「退陣の作法と後始末」に分かれている。 「いざ敵地に出陣す」では法螺貝や鐘で村々から動員し、その合図を聞い…
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『戦国軍事史への挑戦』 鈴木眞哉 著

この本は、軍事に関する歴史研究がおろそかにされていることを指摘し、どういうことがまだわかっていないか、あるいは誤った知識に毒されているかを書いている。この通りだと思うが、わからないことだけに、著者の文章も歯切れが悪くなって、読み難いところがある。 大きく、「軍隊の組織、編成」「兵種区分」「兵士の装備」「兵士の召集と訓練」「戦い方」「功…
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「東国武将たちの戦国史」 西股総生 著

東国における戦国時代史を10の戦争、出来事で語っていて興味深い本である。俗に言う歴史にも著者は詳しいが、それに加えて軍事的知識・常識を加味して説明しているところが新鮮である。 その10のテーマは次の通りである。「長尾景春と太田道灌」「伊勢宗端と北条氏綱」「武田信虎の甲斐統一戦」「長尾為景の下克上」「河越野戦」「山本菅助の虚実」「越山」…
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「三好一族と織田信長」天野忠幸 著

三好長慶とその一族は阿波を本貫の地として、信長の前に当時の日本の中心地畿内を制圧していた。この本は実質的にはじめて近畿を制圧した三好長慶の一族と、その後の織田信長を政治的な側面から書いた本である。織田信長のやったことが実は三好長慶がやっていたということがわかるところが面白い。 ただ、三好一族の事績を網羅的に書いているから、そんなに厚い…
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「黒田官兵衛 作られた軍師像」 渡邊大門 著

著者は歴史学者であり、できるだけ一次資料に準拠して黒田官兵衛の実像を明らかにしようとした著作である。その分、小説的な面白さはない。なお、一次資料に準拠していると言うと、史実に即していると思う人が大半だが、自分で歴史に関する本を書くと、一次資料とは、書いた人にとって、あるいはその史料を遺した人にとって、都合の良い史料であり、本当に正しいか…
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「検証 長篠合戦」 平山優 著

長篠合戦について近年では①織田・徳川の鉄炮3000挺は事実か、②3段打ちは本当か、③武田の騎馬隊の実態は、④なぜ武田軍は無謀な突撃を繰り返したか、⑤勝頼は諫める家臣を振り切って決戦を決断したのは事実か、⑥信長方の鉄炮はどうして集めたか、⑦武田は鉄炮に消極的か、⑧長篠古戦場に簡単な城があったのか、⑨馬防柵は信長が準備した工夫かなどに異説が…
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「戦国水軍の興亡」 宇田川武久 著

著者は鉄砲の研究家でもあり、そちらの著作にはお世話になる。この本は戦国時代の水軍のことについてまとめている。新書だが、学術的な本で、多くの史料が掲載されていて読み難い本である。ドラマティックな海戦のことが書いてあるわけでもなく、そういう面で面白くない。 その中では、朝鮮の名将:李舜臣のことが最終章にあって、精しく面白い。独創的(亀…
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「分裂から天下統一へ」 村井章介 著

これは岩波新書の中のシリーズ日本中世史というシリーズの④である。戦国時代から信長、秀吉、家康の統一政権ができるまでを扱っている。一番の激動の時期であるが、他の歴史書と違い、この時期の群雄やその戦いなどは取り上げない。世界史的な視点で外交とそれに影響を与えた事物に焦点を当てている。そういう面では面白いのだが、学術的であり、読みやすい本では…
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「戦国夜話」 本郷和人 著

著者は東大史料編纂所の教授だが、くだけた文章でわかりやすく書いている。「週刊新潮」に連載された「戦国武将のROE」というコラムに書いたものだから、このように書いているわけだ。 新鮮な視点で論じており、驚かされることも多い。足利時代までは日本は統一されていたという概念よりも、近畿一円は幕府の支配が及ぶが、他地域は各地の守護大名まかせ的だ…
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「天下統一とシルバーラッシュ」本多博之 著

この本は、石見銀山の開発で、日本及び東アジアの政治経済の状況が変わったということを書いているが、内容を私が理解したかは自信がない。 石見銀山は、大永年間(1520年代)に博多商人の神谷寿禎が船で沖を通る時に、山の頂が赤く輝いているのを見て吉兆ととらえ、昔の銀山を復興し、大量の銀を産出するに至ったと伝わる。近年、別の資料から大永7年(1…
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「信長革命」 藤田達生 著

興味深い本である。藤田氏の説は他の本でも読んだことがあるが、歯切れ良くまとめられている。信長は尾張統一から美濃制覇までは他の戦国大名とかわらない行動・思考である。管領家、守護家の斯波氏を利用して尾張を統一する。三好などは室町将軍に代わろうとしなかったが、信長は天正三年に右近衛大将に任官していからは事実上の将軍として振る舞うようになって変…
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「日本の歴史八 戦国時代 戦国の活力」 山田邦明 著

小学館の日本の歴史シリーズの8巻目の戦国時代である。戦国時代には魅力的な武将も多い。著者は、出自に関わらず力量があれば出世のチャンスがあった時代を生きて、生彩を放っているから人気があるのではと述べていると同時に、戦国時代を今に続く地域社会の礎が出来た時代ととらえている。そして戦国武将は地域のヒーローでもあることも、人気が高い一因かと分析…
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「知られざる名将 真田信之」 MYST歴史部 著

相川司氏が監修しているが、この本はあまり面白くない本だった。真田信之とは真田信繁(幸村)の兄で、江戸期に大名として続いた信州松代藩の藩祖になった人物である。93歳まで生きた人物でもある。確かに名将なのだが、この本では、そのことが浮かび上がってこない。 父の真田昌幸の戦いの中で、「この戦いでも信幸(後に信之と改名)は、このように勇敢…
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「真田信繁 戦国乱世の終焉」 相川司 著

相川氏の新作である。来年の大河ドラマに向けて各社から多くの真田信繁(昔は幸村としていたが、最近は信繁が多い)の本が出ているようである。この本には当時の諱(いみな=忌み名:口に出すのに憚る名→当時は正確に伝わらなかった)のことも簡単に説明している。 この本は真田信繁がタイトルであるが、真田三代(幸隆→昌幸→信幸・信繁兄弟)のことを書いて…
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「戦国誕生」 渡邊大門 著

視点は面白い本で、目から鱗である。ただ、読み難い本である。それは室町時代の同族が争う時代を丁寧に書いているからである。細川、斯波、畠山なども、同族だから下の名前まで追っていかないとわからない。そして味方になったり敵になったりだからである。 視点が面白いというのは、室町時代後半に「形式」から「実体」への転換が行われたということだ。「…
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「宣教師が見た信長の戦国」 高木洋 編・著

戦国時代に日本に来て織田信長に会った宣教師フロイスの2通の手紙を著者が改めて翻訳し、同時に、岐阜城の発掘調査の結果も書いている本である。著者は考古学にも造詣が深いようで、信長の居城だった岐阜城の考古学的な発掘の成果と、フロイスの岐阜城とその城下の描写の記述が一致することに興味を抱いているようだ。 翻訳の中で固有名詞に苦労した話は面…
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「戦国合戦15のウラ物語」 河合敦 著

著者は高校の歴史教諭であるがTVにもよく出ており、その語り口と同様に、本も読みやすい。次の戦国武将、合戦を取り上げている。高評価で「冴えわたる智謀」として、小早川隆景、白井入道、前田利長、低評価で「情けなき愚将」として、石田三成、荒木村重、「生き残りをかけた 策謀」として志賀親次、毛利輝元、福島正則、九鬼嘉隆・守隆、この他、「意外な敗…
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「刀と首取り」 鈴木眞哉 著

この本は、日本刀の現存するものは他の武器に比べて圧倒的に多い。その理由として、著者は、日本刀は実戦における戦闘に使われたというより、別の目的ーたとえば首取りーに使われたのではないかと考え、当時の戦闘方法、戦闘の実態を調べている本である。一理あると思う。 刀は、日本人の成人男性であれば、誰でも所持していた武器というか日用品でもあるし…
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「戦国「常識・非常識」大論争」 鈴木眞哉 著

在野の歴史家の鈴木氏が、戦国時代の常識となっていることでも、大いに疑問があることを取り上げ、その常識が間違っていると書いている。取り上げているのは「武功夜話の偽書」、「司馬遼太郎の小説等」、「武田騎馬隊」、「信長の鉄船」、「信長の鉄砲」、「本能寺の変の黒幕」、「信長・秀吉の兵農分離」である。 「武功夜話」は、後世の人間が、先人の名…
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「新版 雑兵物語」 かもよしひさ 現代語訳・挿画

面白い本である。原文は古語の俗語(関東のベイベイ言葉の元みたいな表現もある)でわかりにくいが、この本は現代語訳されていてわかりやすい。この本は高崎城主松平信興(1620~1691)の作とも伝わっているが、確かなところはわからないようである。江戸時代の雑兵(足軽)用のマニュアル的に読まれたようで異本も多いそうだ。黒船来航まで使われていたと…
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「牢人たちの戦国時代」 渡邊大門 著

歴史学者の本であり、『大坂落城 戦国終焉の舞台』(http://mirakudokuraku.at.webry.info/201302/article_12.html)を以前に読んだことがあるが、内容はそれとも関連している。 敗戦によって主君を亡くした武士が牢人であり、それは源平争乱期からある。ただし、敗者の、しかも無名の武士の話…
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「関東戦国史と御館の乱」 伊東潤 乃至政彦 著

「御館(おたて)の乱」とは、上杉謙信が亡くなったあとに、その跡目を上杉景勝と上杉景虎が争った戦闘である。著者達は、関東の戦国史において、この乱の位置づけが大きいと説く。それは上杉景虎の方が勝てば、上杉と北条、それに武田の三国同盟が成り立ち、織田・豊臣・徳川に対抗でき、歴史が変わっていたのではないかという視点である。「本能寺の変なかりせば…
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「戦国三姉妹 茶々・初・江の数奇な生涯」 小和田哲男 著

歴史学者小和田氏の著作である。この3姉妹が生まれた浅井氏の系図は、亮政→久政→長政の戦国三代以外は信用できない系図。亮政の時代に、守護は京極高清だったが、老臣の上坂家信に操られていた。浅井亮政などの国人クラスの領主はそれに不満を持っていた。高清の跡目の件で、上坂に対して、浅井などは浅見貞則を盟主に反乱する。しかし、今度は盟主にした浅見の…
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「九州戦国史」 吉永正春著

ちょっと調べ物で読みはじめたのだが、なかなか面白く通読した。題名のとおりに九州の戦国時代の歴史、主として合戦の歴史を記述している。 薩摩については、はじめに島津家内の争いを書いているだけであり、日向のことは触れておらず、他は北部九州と大友氏の戦国史である。中国地方の大内氏は博多をめぐって九州に勢力を伸ばし、跡を継いだ毛利氏も北部九州で…
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「検証・山内一豊伝説」 渡部淳 著

山内一豊は、本人よりも妻が有名だが、実際はどうなのかということを史料を使って書いている。筆者は山内家宝物資料館の学芸員から館長を務めている。 興味深いのは、関ヶ原後に掛川5万9千石から、土佐24万石になったということについて、当時の土佐は9万8千石と幕府から認識されていたということだ。こうであれば、関ヶ原後の論功行賞で一豊と同僚の堀尾…
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「秀吉神話をくつがえす」 藤田達生 著

この本のタイトルは、秀吉のイメージの明るさ、庶民性などとは違った側面、すなわち権力欲が強く、非情な謀略でライバルを蹴落としていく秀吉を描くために付けられたようだ。著者の藤田達生氏も歴史学者であり、史料に基づいて記述しており、参考になり、また面白い視点を提供してくれている。 大きく3つの視点が取り上げられており、一つは秀吉の出自につ…
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「軍師 官兵衛」展 於江戸東京博物館

NHKの大河ドラマにあわせた展覧会である。ある所から招待券をいただき、妻と出向く。黒田家の旗指物などが現物で出ており、その大きさを実感できる。戦場では、このくらいでないと目立たないのであろう。できれば旗指物らしく立てて翻しての展示を望みたい。尾張の徳川美術館にも、こういう旗指物が展示してあったと記憶している。 鎧兜は藩祖のオリジナ…
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