テーマ:刀装具

「所蔵品選集 鐔」 (公)黒川古文化研究所

黒川古文化研究所が所蔵する鐔を所載したもので、研究員の川見典久氏と杉本欣久氏が解説を書き、新たに蛍光X線分析を加えている。 川見氏は従前から伝わる刀装具の伝承を、新たな視点から見直そうとされている研究員であり、私は期待している。このカタログでも、従来の鐔の流派区分の「尾張」「京透かし」などの言葉や時代区分に対して懐疑的な姿勢で対処して…
トラックバック:0
コメント:0

続きを読むread more

「坐忘鐔撰」 小窪健一、大坪健三 著

この本は古書である。読むと、元杏雲堂病院長で文化勲章も授与された佐々木隆興氏の刀装具コレクションから選者が鐔500枚の写真を選び、掲載した本であった。 佐々木氏のコレクションは鐔だけで2千数百枚もあったとのことである。坐忘とは佐々木氏晩年の雅号とのことである。 拝見すると、佐々木氏が特に好きな系統の鐔があったという感じはしな…
トラックバック:0
コメント:0

続きを読むread more

「趣味の目貫」 若山猛、竹之内博 著

古書である。所載の作品、調べたいものに関するページなどは折りに触れて見ているが、今回、通しで拝読した。若山氏は刀装具を網羅的に、しかも学究的に追求した人で著書も多い。刀における福永酔剣氏とともに忘れてはいけない斯界の恩人である。 はじめに「目貫あれこれ」として目貫の歴史や、刀装具における位置づけ、作り方(ここでは裏から打ち出すと記…
トラックバック:0
コメント:0

続きを読むread more

「刀剣 刀装具 新版徳川美術館蔵品抄③」

尾張の徳川美術館の蔵品を紹介した本であり、再読である。調べものの過程で再読する。図録が大半であり、尾張徳川家に伝わった名品の写真が所載されている。執筆当時に当館の学芸課長だった佐藤豊三氏の「徳川美術館の刀剣と刀装小道具」の論文が所載されている。 刀剣の写真は昔ながらの写真であり、見てもよくわからない。ただ解説には寸尺だけでなく、「…
トラックバック:0
コメント:0

続きを読むread more

「超絶技巧の源流 刀装具」 内藤直子 著

この本は刀装具のことを知る入門書としても、私のように刀装具の趣味が長い者にとっても良い本である。本文は119ページ、それも図版を多用してだから、読むだけならば1時間半程度で読める。楽に読めるのはそれだけが理由ではなく、文章も読みやすく、内容も読み進みたくなるようなことが網羅されているからである。そういう意味で薄っぺらの本ではない。 …
トラックバック:0
コメント:0

続きを読むread more

「鏨の華」展 於根津美術館

明日からはじまる展覧会だが、知人から特別内覧会の招待状を譲っていただき、刀剣の畏友H氏をお誘いして出向く。明治時代における刀装具の大コレクターで、それらを『鏨廼花』として当時にしては最先端の写真技術で出版した光村利藻氏のコレクションが陳列されている。 刀装具は小さいもので、美術館などでのガラス越しの展示が難しいが、斜めにした台の上…
トラックバック:0
コメント:0

続きを読むread more

「刀装具ワンダーランド」 川見典久 著

黒川古文化研究所勤務の著者が、所蔵の刀装具の魅力を記した本である。写真が素晴らしいかと思い、期待して紐解いたが、期待ほどではなかった。 精緻な画像の写真を拡大した写真を多用して、細かい彫りの魅力を説明しているのはいいのだが、品物の影の処理ができておらず、違和感がある。今井永武の紅葉に鹿角文目貫などは品物の影の為か、明るさ不足の為か残念…
トラックバック:0
コメント:0

続きを読むread more

「花鳥絢爛 刀装 石黒派の世界」展 於刀剣博物館

今、幕末・明治の金工とともに、石黒派の金工の人気が高い。中東の王族が石黒を買っているとの噂を聞いたことがある。「超絶技巧」から「絢爛豪華」が人気かと鼻白むところはあるが、浮世絵や伊藤若冲の絵でも、外国人の手に渡る方が丁寧に保存してくれる面もあり、悪いことではない。 今回の展示は、初代政常で13点、二代政常が4点、是常が3点、政明が…
トラックバック:1
コメント:1

続きを読むread more

「紀州の刀装具」 日本美術刀剣保存協会 和歌山県支部 編

紀州が地元の刀剣愛好団体が、紀州の鐔工、金工の事績や作品の紹介をしている本であり、なかなかの労作である。鐔工では、法安系、貞命系、国永系、金工では木下系(善勝、勝延)、岡井系(真栄、軌麗)、金子系、金原系(直貞、一双)、上田系(算経)、藪系(常之、常代)、中村系(常親、常正)が取り上げられている。 作品紹介の写真ではカラーと白黒の…
トラックバック:0
コメント:0

続きを読むread more

「刀剣史料」合本1~12 昭和34年

これは雑誌を合本した本で、川口陟(のぼる)氏が編集・発行していた雑誌である。雑誌の1号から12号までを合本にしたもので、私はこの他26号~36号の本、49号~61号の合本を持っている。川口氏は『日本刀剣全史』『刀工総覧』『鐔大鑑』などを上梓されている昔の権威である。 雑誌だから様々な著者によって色々なことが書かれているが、編者であ…
トラックバック:0
コメント:0

続きを読むread more

「江戸のダンディズム」展 於根津美術館

根津美術館は来館者に和装の女性も多く、華やかだ。表参道から歩く道沿いも個性的な衣料品店などが軒を連ね、道に止まっている自転車も格好がいい。上野とは違う感じである。 展示室の中には、若い女性、若い男性、外国人もいて、従来の刀剣関係の客層とは違うと感じるが、最近の刀剣展は、こんな感じでもある。 展示の刀剣類は、脇差が多く、そうなると…
トラックバック:0
コメント:0

続きを読むread more

「鐔入門」 柴田光男 著

この頃、鐔、刀装具の古書を刀屋さんから買っている。今は刀剣・刀装具の古書を買う人も少なく、価格が安い。入門書だが、改めて読むと面白いところがある。この本は昭和42年に出版された本で、当時は第一次の刀剣ブームがあった。その時に、鐔に焦点を絞って、刀剣商の柴田光男氏がまとめたものである。 当時の愛鐔家が自慢の一品を出品して、入手の経緯…
トラックバック:0
コメント:0

続きを読むread more

平成27年新作名刀展 於刀剣博物館

刀剣博物館で開催されている今年の新作刀展に出向く。もう一つの団体が開催している新作刀展は長野県坂城であり無理だ。いい加減、一緒に開催すればと思う。以下は刃文中心の感想で、しかもメモも取らずに観てまわっただけだから、私の印象に残ったものについてのコメントである。(以下の刀匠、金工の敬称略) 無監査の河内國平は、陽の体配、陽の刃文の古…
トラックバック:0
コメント:0

続きを読むread more

「これからの鐔収集」 小窪健一 著

刀屋さんで古書を購入したが、それとは別に「この本に三平さんが御持ちの鐔が出てますよ」とのことでいただく。昭和47年の本である。小窪氏が尾張の名鐔花弁透かし鐔を入手した時の話や、収集家の逸話(一つはS氏と書いてあるが笹野大行氏のことと思われる)などもあり、興味深い。 全体の基調は、まだ埋もれている鐔、鐔作家、鐔流派があるから、高名なもの…
トラックバック:0
コメント:0

続きを読むread more

「館蔵名刀展 同時開催 幕末金工の美」 於刀剣博物館

刀剣博物館の館蔵の御刀だから、何度か拝見しているものも多い。今回、驚いたのは金象嵌銘の助真の太刀だ。福岡一文字のような丁字刃が見事で、刃も明るく、良い御刀だ。匂の中で、どこまで沸づいているかは確認ができないが、刃は守家、福岡一文字のようだ。姿は豪壮である。驚いたのは、そこの彫りだ。確かに相州風の彫りで3つほどが重ねて彫ってある。なるほど…
トラックバック:0
コメント:0

続きを読むread more

「二子山則亮考」 佐藤寒山監修 日本美術刀剣保存協会名古屋支部

これは鐔の古書である。尾張の鐔工:二子山則亮の作品を写真で紹介し、銘の見方(それほど詳しくないが)や、経歴、作風を書いている。面白いのは「則亮作事手控」という史料を全て紹介している点である。 この「則亮作事手控」は、初代則亮が天保11年春から嘉永4年までの作品の押形・原図に注文者、寸法、画題、作鐔上の注意事項、製作年月日を克明に記…
トラックバック:0
コメント:0

続きを読むread more

「鐔聖金家」 米野健一 著

鐔関係の古書である。知人から面白いとの推薦があり、読んでみた。著者の米野氏は熊本の刀剣商だった方であり、毀誉褒貶がある人物である。この本には、金家の作品に惚れ込んだ著者の思いがほとばしっており、こういう点は面白い。 金家には古来、二代説があり、それを著者なりに銘字、作風から解明しようとされている。初代を「大初代」、二代を「名人初代…
トラックバック:0
コメント:0

続きを読むread more

「国宝の刀ー伝えられた武士の心」 於永青文庫

今日、畏友のH氏と永青文庫に出向く。最上階に新しい展示室も出来、また刀剣の為の照明もLEDだと思うが、良くなって観やすい。もちろん展示においては、地鉄の地沸、地景などは手に取って拝見しないと無理だし、刃の細かい沸の粒の状況、働きも無理だ。また鋩子も観にくいです。 生駒光忠と古今伝授の豊後行平は新たに研ぎ直した結果が拝見できた。国宝など…
トラックバック:0
コメント:1

続きを読むread more

「真贋」 小林秀雄 著

これは小林秀雄の骨董、美術、文学に関する評論を集めたものである。ただし、文学関係は平家物語、西行、徒然草、実朝、徂徠、それに本居宣長に関することなどの評論があるが、何で真贋に関係するのか、よくわからない。 美術関係は、自分が趣味としている「古鐔」「鐔」は興味深いが、あとの焼き物の話、雪舟、光悦と宗達の話、現代絵画の鉄斎、梅原龍三郎の話…
トラックバック:0
コメント:0

続きを読むread more

「刀装具の起源」 笹野大行著 

知人が古そうな透かし鐔を購入された。その時代に関して知人と語り合っている中で、笹野大行氏のこの本について読んで、勉強をした。ちなみに笹野氏は後に記された『透鐔』の中でも時代設定をしている まず、平家物語など数冊の古典から、太刀とは別に打刀、腰刀、刀と書かれている部分を抜き出す。そして源平合戦の時に、腰刀、打刀という言葉が現れている…
トラックバック:0
コメント:0

続きを読むread more

「第4回新作日本刀 研磨 外装 刀職技術展覧会」 於大倉集古館

刀剣博物館における日刀保の新作刀展に続いて、日本刀文化振興協会の新作刀展ならびに研磨、刀装、鞘、ハバキのコンクールに、畏友のH氏に誘われて出向く。 新作刀では、審査員と出品者との間の技量の差は大きいと感じる。日刀保の方の出品作では、いつもの冴えが無かった広木弘邦氏の短刀だが、こちらの出品作は、刃も明るく、地鉄にも興味をそそる地景が…
トラックバック:0
コメント:0

続きを読むread more

「鉄鐔初等入門抄 講義用テキストブック」 難波五風 著

この本は古書である。はじめに、鉄鐔の形状、鐔の材質、象嵌の技法や、鐔工の流れを書いてある。ただし、講義用テキストとあるように、項目だけ書いてあり、それぞれの説明は記されていない。講義で伝えたものなのであろうか。 後半に、写真入りで実際の鐔が掲載されている。これがなかなか興味深い。掲載されている鐔は、甲冑師、刀匠、それに信家、法安、…
トラックバック:0
コメント:0

続きを読むread more

「刀剣人物誌」 辻本直男 著

この本は、刀剣、刀装具に関与した人物を取り上げ、短評しているものである。取り上げている人物は後鳥羽上皇から本阿弥光博、木村篤太郎まで幅広く、総勢65名に及ぶ。 昔の人物では、刀剣や刀装に興味を持った武将として、織田信長、細川幽斎、細川三斎、毛利輝元が取り上げられている。 刀剣や刀装の故実を本に残した新井白石、伊勢貞丈、松平定信を…
トラックバック:0
コメント:0

続きを読むread more

「たがね」 横山宅美 編

この本は、刀剣・刀装具の権威の方からいただいた本である。横山宅美という岡山の人が、当初は「鏨をたずねて」という雑誌名で、7号からは「たがね」という雑誌名で、昭和31年から昭和35年まで、全部で11号の刀装具に関する雑誌を発刊され、それを合本にしたものである。 内容は、鐔を中心に刀装具の写真を多く掲載し、そこに投稿された文を載せてま…
トラックバック:0
コメント:0

続きを読むread more

「信家鐔 付・中村覚太夫信家鐔集」 刀剣春秋新聞社編

これは秋山久作が註を加えて、戦前に南山社から刊行された「中村覚太夫信家鐔集」を復刻して、それに当時の研究者が信家に関する論文をつけて出版されたものである。 当時の研究者とは勝矢俊一、若山泡沫、小窪健一、笹野大行、福士繁雄、長谷川武の各氏である。 改めて通読した。論文では勝矢俊一氏が、信家鐔におけるキリシタン文様から、信家の時代を…
トラックバック:0
コメント:0

続きを読むread more

「小柄百選」 クロード・チュオーコレクション

フランス人の小柄コレクターの蒐集品100本を図示している本で、昔、拝読したことがあるが、再読した。 小笠原信夫氏がフランス人と日本人の感じ方の違いを浮き彫りにしようとクロード氏にインタビューをしている。 クロード・チュオー氏という個人の見方を、フランス人の見方として、決めつけてはいけないと思うが、次のような感覚の違いは面白い。 1…
トラックバック:0
コメント:0

続きを読むread more

「刀装金工鑑定必携」 若山泡沫 著

この本は、鑑定という言葉がタイトルにあるが、ほとんど刀装具の鑑定に役立つ話はない。それよりも刀装、刀装具の各部位(例えば栗形、小口など)の言葉の解説や、材料(例えば四分一、赤銅など)の説明、形状(例えば鐔の木瓜形、撫角形などや、ハバキの加州ハバキ、尾張ハバキなど)の図示が中心である。 そして最後に『金工事典』の中から有名金工を抜き…
トラックバック:0
コメント:0

続きを読むread more

「大名家・著名家刀剣目録」 福永酔剣 著

著者の『皇室・将軍家・大名家刀剣目録』の続編である。 ここに掲載の大名家は青山家、有馬家、池田家、稲葉家、佐竹家、島津分家、立花家、南部家、丹羽家、津山松平家である。また著名家とは伊東巳代治、犬養毅、熊本片岡家、川路家、河瀬虎三郎家、栗原彦三郎、西郷吉之助、田中光顕、田村駒次郎、中山忠顕、根津嘉一郎、松方正義、水町袈裟六、山根武亮、山…
トラックバック:0
コメント:0

続きを読むread more

刀剣博物館「春のよそおい 刀剣・刀装・刀装具にみる植物の意匠」展

刀剣、刀装、刀装具の1点ずつの展示物は、それぞれ良いものが多く、刀は刀剣博物館だけあって照明もよい。しかし、展示のテーマ・タイトルと展示物の結びつきが、よくわからない展示である。 刀装、刀装具は植物の図柄が多いが、「春のよそおい」という中に「投桐」の勘四郎、「朝顔図小柄」の戸張富久などは春という季節に対して違和感を持つ。会期が1月から…
トラックバック:0
コメント:0

続きを読むread more

永青文庫「武蔵と武士のダンディズム」展

本日は高校時代の同期と永青文庫の標記展覧会に出向く。その前に、刀のH氏に御目にかかり、色々とお話をする。永青文庫では、こっちが肥後鐔等の説明役になったが、目の鑑賞において、うるさかったのではないかと反省もしている。 行きは目白駅から出向くが、この道は、学習院とか日本女子大の付属小学校があり、そのお迎えの親子づれも多い。御母さん方は…
トラックバック:0
コメント:0

続きを読むread more