テーマ:歴史

宗吾霊堂

 ここは、江戸時代の義民佐倉惣五郎を祭った御堂である。真言宗の寺院で東勝寺と言う。知られていないが、あの有名な成田山新勝寺は、東勝寺に対して新しいから新勝寺と名付けられているのである。  京成線の宗吾参道駅から、坂道をだらだらと登って、歩いて15分程度である。広大な寺域で、仁王門、鐘楼、本堂、奥の院、薬師堂、大本坊(宿坊)などいく…
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「江戸・東京の地震と火事」山本純美 著

この著者の「江戸の火事と火消」は以前に読んだことがあるが、この本では現代の東京の火事・防災のことも書いていて、今を生きる人々の防災にも役立つような視点でとりまとめられている。 第1章から第5章までは「江戸の火事」「火消の組織」「江戸の防災組織」「江戸の防災対策」「水との闘い」と江戸時代の話が中心だが、「第6章 地震の恐怖」、「第7章 …
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「武士の日本史」高橋昌明著

この本は、武士は東国ではなく、都で生まれたと最初に唱えた著者の本である。武士誕生の経緯を「1.武士とはなんだろうか」「2.中世の武士と近世の武士」で説き、「3.武器と戦闘」では実際の戦闘の様子を書いている。今のテレビドラマ的な立ち回りの否定である。 「4.「武士道」をめぐって」「5.近代日本に生まれた「武士」」では、今、我々がイメージ…
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「武士の起源を解きあかす」 桃崎有一郎 著

馴染みが無い平安期のことが多く、私には読み難い本であったが面白い本であった。この人が解き明かした武士の起源が本当のような気がする。 武士が東国という地方で生まれたという説が一般的だったが、高橋昌明氏が武具も騎射などは都の衛府(軍事部門の役所)で生まれたのではないかとの魅力的な論を展開している。このブログでも高橋昌明氏の「武士の成立…
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「もっと知りたい茨城県の歴史」小和田哲男 監修

今、ちょっとモノを書いており、読む方は調べることが中心になっている。この本は郷土史的な本であり、興味深いところがある。大きく茨城県の史跡、信仰、事件、人物、文化・生活に分けて記述されている。  「史跡」では、次のようなことが記されている。  古代の常陸は新治、筑波、茨城、那珂、久慈、多那の国に別れていたそうで、筑西市の葦間山古墳…
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「幕末史 かく流れゆく」中村彰彦 著

 著者は学者ではないが、会津藩のことや幕末史で多くの著書を上梓されている。この本は幕末に起きた事件を105の章に分けてわかりやすい文章で記されている。章ごとの文章は短いが、その短い文章の中で、要点を記されていて、幕末史を網羅的に知るのにはいい本である。もちろん、著者が大事と思う事件、関心を持った事件が中心であり、人によっては違和感を持つ…
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「戦争の日本史14一向一揆と石山合戦」神田千里著

この本は私には読み難い専門書で、以下の認識は正しくないことも十分に考えられるから、あくまでも参考程度に読んで欲しい。 一向一揆は一向宗(浄土真宗)を信じる者が権力者に立ち向かった一揆と認識していたが、それほど単純なものではないことが理解できた。一向宗に限らず、民衆は生き延びるために、宗教の持つ病気治療面、寺内特権(諸公事免除、治外法権…
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「レンズが撮らえたオックスフォード大学所蔵幕末明治の日本」フィリップ・グローヴァー著 三井圭司編

オックスフォード大学付属図書館に所蔵されているピット・リヴァースのコレクションから幕末期の日本の写真を紹介した本である。 日本人の肖像写真、日本の風俗、日本の景色などの写真である。横浜で観光客用に売られていた写真もある。当時は白黒写真であるが、それに手彩色しているものもある。 肖像写真には第一回遣欧使節団や第二回遣欧使節団のメンバー…
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「気象で見直す日本史の合戦」松嶋憲昭 著

日本史の出来事を当日の天気と照らし、考察するという本であるが、読み難くいと感じるのは天候のこと以外のことに触れているからであろうか。 取り上げた事件は桶狭間の戦い、本能寺の変、備中高松城の水攻め、中国大返し、関ヶ原の戦い、文永・弘安の役、稲村ヶ﨑の伝説である。 天候のことがわかる資料は少なく、また不完全なものが多い。一方で著者は天気…
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「黒船以降」 山内昌之、中村彰彦 著

副題に「政治家と官僚の条件」とあるように、幕末の各人物の事績・人柄を著者2人の対談で浮かび上がらせている本である。内容豊富な面白い本であった。山内氏はイスラム史など世界史の権威であり、幅広い視点も面白い。中村氏は歴史小説家で幕末の会津のことなどを書いて、幕末の歴史全体に豊富な知識を持つ。 本は「徳川官僚の遺産」「徳川斉昭と水戸学」…
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「真田丸の謎」千田嘉博 著

この本は大河ドラマ「真田丸」開始の2ヶ月前に出版されており、便乗本の一つである。 従来、真田丸は大坂城の外側に張り出していたと考えられていたが、広島浅野家の文書に「摂津 真田丸」というものがあり、それは大坂城とは離れた場所にあって、当時の地形を生かした出城であったことが判明した。 このことも、NHKの番組でも取り上げており、それを本…
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「負け組の日本史」山本博文 著

日本史において、ある局面で敗者となった人物に焦点を当てて、その人物や子孫が、後に復活したとか言うエピソードを簡単に取りまとめたものである。 全部で70の話題を取り上げている。だから、当然に1つの挿話は短く、読みやすい。その70を「1.「節目の大戦」で敗れた負け組」、「2.しぶとく「生きのびた」負け組の執念」、「3.意外と「出世した」負…
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「戦乱と民衆」磯田道史、倉本一宏、F・クレインス、呉座勇一

この本は、国際日本文化研究センター(日文研)に所属する学者が、一般公開シンポジウム「日本史の戦乱と民衆」を開催し、その時の講演録・議事録等をまとめたものである。 倉本一宏が白村江の戦いに駆り出された民衆のことを、呉座勇一が土一揆と応仁の乱での民衆のことを、F・クレインスが大坂の陣における民衆の動向を、磯田道史が幕末の禁門の変の時の京都…
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「戦争の日本史16 文禄・慶長の役」中野等 著

何で秀吉が朝鮮出兵をしたのかは、この本を読んでもよくわからなかった。誇大妄想の果てなのだろうか。 また講和交渉は朝鮮ではなく、明が前面に出ているが、これは今の米軍と中国軍と同様な朝鮮半島の宿命であることが理解できた。明は朝鮮のことなど本当には思っておらず、自国第一なのだ。 また講和交渉ではトップ(秀吉、明の皇帝)の考えとは別に交渉担…
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「日本史の内幕」磯田道史 著

この本は、わかりやすい文章、わかりやすい語り口で人気の歴史学者磯田道史氏が、雑誌や新聞などに投稿した歴史小話(こういう表現でいいのかは疑問であるが)を一冊の本にまとめたものである。 だから全部で64ほどの話が収められており、「1.古文書発掘・遺跡も発掘」、「2.家康の出世街道」、「3.戦国女性の素顔」、「4.この国を支える文化の話」、…
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「楽市楽座はあったのか」長澤伸樹 著

良い本である。著者は楽市楽座に関して現存する全史料に当たり、それが発布された背景や、その後のことまで詳しく分析している。また先行する研究者の論も幅広く紹介している。そして参考文献における参考とした部分までキチンと載せている。 このような本だけに読みやすくはない。またタイトルは売る為だと思うが、センセーショナルな表現となっている。我々の…
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「日本の歴史19 文明としての江戸システム」鬼頭宏 著

講談社の日本の歴史シリーズである。表題のように、江戸時代を政治的事象、人物の事績、文化・芸術などは取り上げずに、江戸時代といものを全体システムととらえようとしている意欲的な本である。具体的には人口の推移、生産量の推移と生産品目の変化や、それをもたらした耕地面積の推移、働き手である当時の農村の家庭事情、結婚、離婚、出生率なども調べて明らか…
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「もっと知りたい 千葉県の歴史」小和田哲男 監修

この本は千葉県に関する歴史的事項を「史跡篇」「信仰篇」「事件篇」「人物篇」「文化・生活篇」に分けて簡単に説明している。簡単だけに断片的であるが、こんなことがあったのとか、こんな人物がいたんだということがわかる。 「史跡篇」では縄文時代の貝塚の遺跡が約700と多いこと、また古墳も1300も確認さrていて兵庫に次いで全国2位であること…
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「落日の豊臣政権」 河内将芳 著

副題に「秀吉の憂鬱、不穏な京都」とあるが、文禄年中の京都を中心とする地方の世情を記していて、なるほどと思うところがある。 秀吉の時代は 「慶長見聞集」に「弥勒の世」と記されたり、「大かうさまくんきのうち(太閤様軍記のうち)」に「太閤秀吉公御出生よりのこのかた、日本国々に金銀山野に湧き出て」とあるように、豪華絢爛な桃山時代と思われている…
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「古文書返却の旅」網野善彦 著

著者は網野史学と言われるような斬新な中世史観を提供した歴史学者だが、この本は著者の研究が数多くの古文書を読むことで生まれた背景をエッセイ風に書いている。 著者は戦後1949年に東京月島の東海区水産研究所の仕事に従事する。その仕事は漁業制度改革の資料とする名目で、全国各地の漁村の古文書を借用・寄贈で集めることである。 主唱者は宇野脩平…
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「享徳の乱」 峰岸純夫 著

副題に「中世東国の「三十年戦争」」とあるように、応仁の乱に先んじて東国で生じた大乱のことを記している。応仁の乱でも同じだが、乱の経緯、個々の戦闘などはわかりにくい。同名字の者(一族)が敵味方になって戦い、時に裏切ったりするから人名をたどるだけでも紛らわしい。 私は相川司氏の本で教えられたのだが、室町時代は京都中心の政権(室町幕府)…
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「日本人の名前の歴史」 奥富敬之 著

勉強になる本であった。皇親が皇籍離脱して臣籍に降下する時には必ず賜姓(すなわち姓名が与えられる)がある。皇室財政が豊かな時は臣籍降下が遅い(例えば5代目に降下)が、厳しいとすぐに降下。自分で喰っていけということだ。 四姓(源平藤橘)では、669年に大化の改新の功績で中臣から藤原姓を賜る。橘は県犬養氏の娘三千代が授かる。敏達天皇の四世美…
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「日本史の謎は「地形』で解ける」 竹村公太郎 著

著者は元は建設省の技監であり、ダム、河川のことの専門家のようである。日本史上の出来事を地形の視点から新たな解釈を下している本であり、なかなかおもしろい。 以下、各章の内容を断片的だが、記していく。 関東平野は徳川家康が来たころは関東湿地であった。ただ日本一、肥沃で水が豊富だった。そして利根川東遷工事を1594年から羽生市北部の川…
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「苗字と名前の歴史」 坂田聡 著

この本は苗字だけでなく、下の名前の方も中世の史料が現存している近江菅浦や丹波山国荘などの事例から分析しており、興味深い。 また歴史学者であるが、最近の夫婦別姓問題にも史実から言及している。すなわち、平安時代以前は他の東アジア諸国と同様に、日本も夫婦別姓であった。室町時代ころに先祖代々の永続を何よりも重視する日本独特の家制度が生まれ、同…
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「名字と日本人」 武光誠 著

興味深い本である。日本には29万1531件の名字がある。(丹羽基二『日本苗字大辞典』より)。ただし、これは同じ漢字でも読みが違うと別にしている。異体字、同音をまとめると約9万から10万である。 「氏」は、もとは古代の支配層を構成した豪族で、藤原、大伴などで、朝廷が定めた氏上に統率されていた。 「姓」は、天皇の支配を受けるすべての…
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「歴史をつかむ技法」 山本博文 著

意欲的な本で面白い。学校の歴史は歴史知識中心だが、それでは面白くもない。歴史的思考力が身につくと楽しいし、ある面で本当の教養(総合的な判断力)になると著者は書き、その著者の思いを一般人向けに著作にしたものであり、最新の歴史研究の成果も取り入れながら一般向けに簡単に書かれている。 歴史用語にはわかりにくいものがあり、例えば奈良時代の…
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「家康の時計 渡来記」 森威史 著

久能山東照宮に伝わった家康の時計について、詳しく調べた本である.スペイン側の資料も多く引用されて検討しているのだが、その引用が丁寧過ぎて読み難い。 この時計はフィリピン臨時総督ドン・ロドリゴ・デ・ビベロ・イ・アベルーサがマニラからヌエバ・エスパーニヤ(現在のメキシコ)に帰国する時に今の千葉県御宿町沖で難破し、それを住民に助けられ、家康…
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「堺の歴史」 朝尾直弘 栄原永遠男 仁木宏 小路田泰直 著

この本は、共著であること、また名高い中世の堺だけでなく、古代の百舌鳥野の大古墳群のことや近代の与謝野晶子のことまで書いてあることから、読むのに骨が折れる本である。 一言でまとめると、堺は奈良・京の外港で対中国貿易・交渉の窓口となる都市であり、世界貿易の中での東アジアの終点(ターミナル)である。特に大内氏が瀬戸内海を支配するようにな…
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「あなたの知らない千葉県の歴史」 山本博文監修

シリーズの千葉県版である。縄文時代の貝塚は全国で千数百箇所発見されているが、その内千葉県に約半分の五〇〇箇所があり、日本一である。 ヤマトタケルの伝説も多い。また古墳も日本には15万から20万あるとされているが、千葉には12000以上あり、これは兵庫県に次いで2位とのこと。山が低く、平地面積が広いので河川流域ごとに地方権力が分散されて…
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「江戸の「事件現場」を歩く」 山本博文 著

軽く読める本だが、江戸=東京の歴史上の事件現場や、その人物・出来事にゆかりの場所が現代の地図に掲載されており、興味深い。 私が一時期、事務所を構えていた西神田の水道橋西通りだが、ここも講武所の一部だったことを知る。日大法学部に講武所跡地の説明があったが、もっと広く、私が構えた事務所あたりもそうであり、窪田清音が歩いていた可能性もあった…
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