テーマ:歴史

「負け組の日本史」山本博文 著

日本史において、ある局面で敗者となった人物に焦点を当てて、その人物や子孫が、後に復活したとか言うエピソードを簡単に取りまとめたものである。 全部で70の話題を取り上げている。だから、当然に1つの挿話は短く、読みやすい。その70を「1.「節目の大戦」で敗れた負け組」、「2.しぶとく「生きのびた」負け組の執念」、「3.意外と「出世した」負…
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「戦乱と民衆」磯田道史、倉本一宏、F・クレインス、呉座勇一

この本は、国際日本文化研究センター(日文研)に所属する学者が、一般公開シンポジウム「日本史の戦乱と民衆」を開催し、その時の講演録・議事録等をまとめたものである。 倉本一宏が白村江の戦いに駆り出された民衆のことを、呉座勇一が土一揆と応仁の乱での民衆のことを、F・クレインスが大坂の陣における民衆の動向を、磯田道史が幕末の禁門の変の時の京都…
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「戦争の日本史16 文禄・慶長の役」中野等 著

何で秀吉が朝鮮出兵をしたのかは、この本を読んでもよくわからなかった。誇大妄想の果てなのだろうか。 また講和交渉は朝鮮ではなく、明が前面に出ているが、これは今の米軍と中国軍と同様な朝鮮半島の宿命であることが理解できた。明は朝鮮のことなど本当には思っておらず、自国第一なのだ。 また講和交渉ではトップ(秀吉、明の皇帝)の考えとは別に交渉担…
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「日本史の内幕」磯田道史 著

この本は、わかりやすい文章、わかりやすい語り口で人気の歴史学者磯田道史氏が、雑誌や新聞などに投稿した歴史小話(こういう表現でいいのかは疑問であるが)を一冊の本にまとめたものである。 だから全部で64ほどの話が収められており、「1.古文書発掘・遺跡も発掘」、「2.家康の出世街道」、「3.戦国女性の素顔」、「4.この国を支える文化の話」、…
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「楽市楽座はあったのか」長澤伸樹 著

良い本である。著者は楽市楽座に関して現存する全史料に当たり、それが発布された背景や、その後のことまで詳しく分析している。また先行する研究者の論も幅広く紹介している。そして参考文献における参考とした部分までキチンと載せている。 このような本だけに読みやすくはない。またタイトルは売る為だと思うが、センセーショナルな表現となっている。我々の…
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「日本の歴史19 文明としての江戸システム」鬼頭宏 著

講談社の日本の歴史シリーズである。表題のように、江戸時代を政治的事象、人物の事績、文化・芸術などは取り上げずに、江戸時代といものを全体システムととらえようとしている意欲的な本である。具体的には人口の推移、生産量の推移と生産品目の変化や、それをもたらした耕地面積の推移、働き手である当時の農村の家庭事情、結婚、離婚、出生率なども調べて明らか…
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「もっと知りたい 千葉県の歴史」小和田哲男 監修

この本は千葉県に関する歴史的事項を「史跡篇」「信仰篇」「事件篇」「人物篇」「文化・生活篇」に分けて簡単に説明している。簡単だけに断片的であるが、こんなことがあったのとか、こんな人物がいたんだということがわかる。 「史跡篇」では縄文時代の貝塚の遺跡が約700と多いこと、また古墳も1300も確認さrていて兵庫に次いで全国2位であること…
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「落日の豊臣政権」 河内将芳 著

副題に「秀吉の憂鬱、不穏な京都」とあるが、文禄年中の京都を中心とする地方の世情を記していて、なるほどと思うところがある。 秀吉の時代は 「慶長見聞集」に「弥勒の世」と記されたり、「大かうさまくんきのうち(太閤様軍記のうち)」に「太閤秀吉公御出生よりのこのかた、日本国々に金銀山野に湧き出て」とあるように、豪華絢爛な桃山時代と思われている…
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「古文書返却の旅」網野善彦 著

著者は網野史学と言われるような斬新な中世史観を提供した歴史学者だが、この本は著者の研究が数多くの古文書を読むことで生まれた背景をエッセイ風に書いている。 著者は戦後1949年に東京月島の東海区水産研究所の仕事に従事する。その仕事は漁業制度改革の資料とする名目で、全国各地の漁村の古文書を借用・寄贈で集めることである。 主唱者は宇野脩平…
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「享徳の乱」 峰岸純夫 著

副題に「中世東国の「三十年戦争」」とあるように、応仁の乱に先んじて東国で生じた大乱のことを記している。応仁の乱でも同じだが、乱の経緯、個々の戦闘などはわかりにくい。同名字の者(一族)が敵味方になって戦い、時に裏切ったりするから人名をたどるだけでも紛らわしい。 私は相川司氏の本で教えられたのだが、室町時代は京都中心の政権(室町幕府)…
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「日本人の名前の歴史」 奥富敬之 著

勉強になる本であった。皇親が皇籍離脱して臣籍に降下する時には必ず賜姓(すなわち姓名が与えられる)がある。皇室財政が豊かな時は臣籍降下が遅い(例えば5代目に降下)が、厳しいとすぐに降下。自分で喰っていけということだ。 四姓(源平藤橘)では、669年に大化の改新の功績で中臣から藤原姓を賜る。橘は県犬養氏の娘三千代が授かる。敏達天皇の四世美…
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「日本史の謎は「地形』で解ける」 竹村公太郎 著

著者は元は建設省の技監であり、ダム、河川のことの専門家のようである。日本史上の出来事を地形の視点から新たな解釈を下している本であり、なかなかおもしろい。 以下、各章の内容を断片的だが、記していく。 関東平野は徳川家康が来たころは関東湿地であった。ただ日本一、肥沃で水が豊富だった。そして利根川東遷工事を1594年から羽生市北部の川…
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「苗字と名前の歴史」 坂田聡 著

この本は苗字だけでなく、下の名前の方も中世の史料が現存している近江菅浦や丹波山国荘などの事例から分析しており、興味深い。 また歴史学者であるが、最近の夫婦別姓問題にも史実から言及している。すなわち、平安時代以前は他の東アジア諸国と同様に、日本も夫婦別姓であった。室町時代ころに先祖代々の永続を何よりも重視する日本独特の家制度が生まれ、同…
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「名字と日本人」 武光誠 著

興味深い本である。日本には29万1531件の名字がある。(丹羽基二『日本苗字大辞典』より)。ただし、これは同じ漢字でも読みが違うと別にしている。異体字、同音をまとめると約9万から10万である。 「氏」は、もとは古代の支配層を構成した豪族で、藤原、大伴などで、朝廷が定めた氏上に統率されていた。 「姓」は、天皇の支配を受けるすべての…
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「歴史をつかむ技法」 山本博文 著

意欲的な本で面白い。学校の歴史は歴史知識中心だが、それでは面白くもない。歴史的思考力が身につくと楽しいし、ある面で本当の教養(総合的な判断力)になると著者は書き、その著者の思いを一般人向けに著作にしたものであり、最新の歴史研究の成果も取り入れながら一般向けに簡単に書かれている。 歴史用語にはわかりにくいものがあり、例えば奈良時代の…
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「家康の時計 渡来記」 森威史 著

久能山東照宮に伝わった家康の時計について、詳しく調べた本である.スペイン側の資料も多く引用されて検討しているのだが、その引用が丁寧過ぎて読み難い。 この時計はフィリピン臨時総督ドン・ロドリゴ・デ・ビベロ・イ・アベルーサがマニラからヌエバ・エスパーニヤ(現在のメキシコ)に帰国する時に今の千葉県御宿町沖で難破し、それを住民に助けられ、家康…
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「堺の歴史」 朝尾直弘 栄原永遠男 仁木宏 小路田泰直 著

この本は、共著であること、また名高い中世の堺だけでなく、古代の百舌鳥野の大古墳群のことや近代の与謝野晶子のことまで書いてあることから、読むのに骨が折れる本である。 一言でまとめると、堺は奈良・京の外港で対中国貿易・交渉の窓口となる都市であり、世界貿易の中での東アジアの終点(ターミナル)である。特に大内氏が瀬戸内海を支配するようにな…
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「あなたの知らない千葉県の歴史」 山本博文監修

シリーズの千葉県版である。縄文時代の貝塚は全国で千数百箇所発見されているが、その内千葉県に約半分の五〇〇箇所があり、日本一である。 ヤマトタケルの伝説も多い。また古墳も日本には15万から20万あるとされているが、千葉には12000以上あり、これは兵庫県に次いで2位とのこと。山が低く、平地面積が広いので河川流域ごとに地方権力が分散されて…
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「江戸の「事件現場」を歩く」 山本博文 著

軽く読める本だが、江戸=東京の歴史上の事件現場や、その人物・出来事にゆかりの場所が現代の地図に掲載されており、興味深い。 私が一時期、事務所を構えていた西神田の水道橋西通りだが、ここも講武所の一部だったことを知る。日大法学部に講武所跡地の説明があったが、もっと広く、私が構えた事務所あたりもそうであり、窪田清音が歩いていた可能性もあった…
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「もっと知りたい埼玉県の歴史」 小和田哲男 監修

埼玉県、昔の武蔵国の歴史を、このシリーズらしく広く、浅く網羅していて、新しく知ることも多い。ここでは、知らなかった埼玉県の偉人の項を紹介したい。 近世医学の祖の田代三喜は寛正6年に越生に生まれ、明に留学して古河公方に仕え、民間にも診療を行う。門人に曲直瀬道三がいる。 見沼通船堀を開削した井沢弥惣兵衛為永は紀州の農民として生ま…
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「アジア史論」 宮崎市定 著

以下の論文が収められている本で、その各論文も骨のある立派なものであり、啓発されるところが多かった。 「世界史序説」「中国古代史概論」「六朝隋唐の社会」「東洋的近世」「西アジア史の展望」「東洋史の上の日本」が納められている。 著者は、未来を予測することは不可能だが、手がかりになるのは過去の実績と現在の状況であるという。往古の歴史学…
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「出雲のおくに その時代と芸能」 小笠原恭子 著

歌舞伎踊りの創始者の「出雲のおくに」を伝説・伝承ではなく、できるだけ同時代の公家、武家の日記類などから実態を明らかにしている本である。新書だが読みやすくはない本である。 なお、「かぶき」という言葉は、平安末期の『小右記』に「傾奇」があり、室町の義満の頃にも世阿弥の件でこの字が出る。変わり者という意味は同じ。また歌舞妃(女性が演じる…
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「新編 物語藩史 第六巻」 児玉幸多、北島正元 監修

この本は通読していないが、面白いシリーズだと思う。藩の歴史が書かれているのだが藩の御家騒動や各藩ごとの藩政改革をした人物のことなど、全国レベルの歴史には出てこない興味深い話が書かれている。 冨山藩、加賀藩、福井藩、彦根藩を読んだ。彦根藩のところでは慶長11年に彦根城普請が終わる時に本多正信が井伊直継を訪ね、密議した。7月2日に結城…
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「北陸から見た日本史」 読売新聞北陸支社編

この本は読売新聞の北陸地域版紙面の「ほくりく学」で連載された歴史にまつわるものを年代順に編集したものである。 だから節ごとの筆者が異なるが、いずれも地域や当該時代の歴史に詳しい学者である。大別すると「1.北陸の先史・古代」、「2.北陸の中世」、「3.北陸の戦国時代」、「4.北陸の江戸時代」に分かれているが、初めて知る史実もあり、興味深…
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「あなたの知らない栃木県の歴史」 山本博文監修

茨城県に次いで今度は栃木県である。古代は毛野(けの)の国の下側(東山道で京都から遠い方)である。古代の東山道は近江、美濃、飛騨、信濃、上野を通り、その新田から足利、佐野を経て国府のあった栃木市を通り、上三川、宇都宮、氏家、小川(那珂川町)、湯津上(大田原)、那須を経て陸奥の白河に抜ける。だから蝦夷に対する前進基地だった。東海道の前進基地…
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「怪しいものたちの中世」 本郷恵子 著

この本は「中世の博打」「夢みる人々」「勧進の時代」「異形の親王」「法勝寺執行の系譜」の章立てになっている。 中世において、幕府は管下の武士=御家人のための利益を守る組織、朝廷は貴族社会の維持の組織であり、それらから外れた人々にとっては頼るべきものが無い世界だった。そこにおけるセイフティネットに宗教が生まれる。また宗教の一変形の勧進が、…
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「あなたの知らない茨城県の歴史」 山本博文 監修

タイトルのように、文字通り茨城県の歴史を古代から近代までに渡って、トピック(話題)ごとに簡潔かつわかりやすく書いた本である。 古代において常陸国は大和朝廷の支配が及ぶ東海道の終点(常陸国府は石岡市)であった。蝦夷への軍事拠点でもあったわけである。その強い軍事力は九州防衛の防人にも動員された。 古代は今の霞ヶ浦がもっと広く、印旛沼…
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「江戸の構造改革」 中村彰彦 山内昌之 著

お二人の対談集である。中村氏は小説家で保科正之のことなどを書いている。山内氏は大学教授で国際関係史やイスラムについても詳しい。そのお二人が江戸時代のことについて対談しており、興味深いところもあるが、ピンとこないところもある。各時代の政治の補佐役である幕臣、幕閣についてのお二人のコメントが面白い。 章立ては「1章パックス・トクガワー…
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「鉄から読む日本の歴史」窪田蔵郎 著

昔、読んだことがある本だが再読した。読みにくい本であった。その理由は書いている内容が神話から考古学、説話から歴史、その歴史も西洋史、中国史まで、さらに伝承から科学的な技術史のことまでで幅広い分野に渡ること、それから冶金学の基礎的知識が私には無いためと思う。 以下、興味を覚えたことを断片的に記していく。 中国で鉄は銕という字で登場…
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「歴史の坂道」 中村彰彦 著

歴史小説を書いている著者が、新宿花園神社の社報に連載していたエッセイなどを元にして編まれた本である。著者には会津藩に関する歴史小説が多い。それらの過程で得た知見、集めた資料を元にまとめていて、興味深い。 具体的には会津藩の藩祖の保科正之、最後の藩主松平容保、名家老の田中玄宰、幕末から明治の佐川官兵衛、会津藩と戦った新撰組の斎藤一な…
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