テーマ:浮世絵

「メアリー・エインズワース浮世コレクション」展 於千葉市美術館

この展覧会は、明治の後期に来日したアメリカ人女性メアリー・エインズワース(1867~1950)が蒐集した浮世絵の展覧会である。彼女は日本で購入するだけでなく、アメリカのオークションでも買い集めていた。 現在、オハイオ州オーバリン大学のアレン・メモリアル美術館に1500点が寄贈されている。今回里帰りははじめてとのことで200点が展観され…
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「水を描く」 於山種美術館

刀剣の畏友のH氏のお誘いで標記展覧会に出向く。ここは駅から上りの坂道が続き、横断歩道橋も昇らねばならずに、加えて残暑でいささか疲れる。副題に「広重の雨、玉堂の清流、土牛のうずしお」とあるが、浮世絵の広重から現代に至るまでの作家が水を描いた作品を展示している。 今の暑い季節に、水の絵を観て、涼を感じてもらえばという趣旨の展覧会なので…
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「歌川国貞展」 於静嘉堂文庫美術館

歌川国貞は江戸時代後期の浮世絵師で、後に三代豊国を襲名している。副題が「錦絵に見る江戸の粋な仲間たち」である。浮世絵は褪色の恐れがあるから、前期と後期に分けての展示で、今は後期である。 8年ぶりの国貞作品の展示とあり、静嘉堂文庫が所蔵しているものばかりだと思うが、摺りの良い、また保存状態の良い国貞作品ばかりであり、浮世絵商の店頭で観る…
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「ボストン美術館浮世絵名品展 鈴木春信」 於千葉市美術館

私は広重の「名所江戸百景」が中心であるが、浮世絵を購入して楽しんでいる人間である。だから浮世絵商に出向き、新入荷の品物を拝見する。しかし、鈴木春信の作品などはほとんどお目にかからない。作品を多く作らなかったわけではない。およそ実質10年の活躍期間に1000点ほどを世に出したそうだが、時代が古い為に、また版画という素材の為に残っていないの…
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「広重TOKYO 名所江戸百景」小池満紀子 池田芙美子 著

広重の「名所江戸百景」を1枚ずつ紹介しながら、その版画における摺りの見所と、現在の場所、現在の写真をつけて紹介している本である。 図版として所載している「名所江戸百景」は原安三郎氏のコレクションで初摺りのものである。従来の本で、このシリ-ズを紹介する時は、季節ごとに順序つけられた「目録」の順に紹介されていたが、この本は、取り上げられた…
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「これぞ暁斎!」展 於Bunkamura ザ・ミュージアム

知人の陶芸の展覧会が代官山であり、渋谷で降りて標記の展覧会を観にいく。これはイスラエル・ゴールドマン氏の所蔵品とのことだ。若冲のコレクターのプライス氏もそうだが、外国人は自分が面白いと思ったものを収集する。周りの評価などを気にしないところがあるのは見倣うべきところである。懇意の浮世絵商に出向いた時に、フランス人の一家が来店していた。あと…
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菊地久治郎評論

菊地久治郎とは、私が高校時代に習った国語教師のペンネームである。非常に変わった先生で、当時の高校生に強い印象をあたえ、50年たっても、高校の同期生における先生の思い出は鮮烈である。特に、先生が時に行われた読書会は、レコードプレヤーを持参して、バックミュージックをかけながらの朗読である。谷崎の「刺青」、三島の「潮騒」や「トニオクレーゲル」…
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「北斎の帰還」 於すみだ北斎美術館

新しくオープンした両国のすみだ北斎美術館に出向く。平日だが、そこそこ混んでいた。まずチケットを買ったら、エレベーターで4階まで上がる。美術館は4階と3階(2階は収蔵庫か?)なのだが、4階を観たら、3階には階段で降りられる。そして3階の展示スペースに入る時に、またチケットの半券を見せる必要がある。 この建物の設計がおかしいのは、3階…
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「旅への憧れ、愛しの風景」展 於ホテルオークラ

ホテルオークラが毎年、夏に実施しているチャリティーイベント「秘蔵の名品 アートコレクション展」である。協賛企業が持っている絵画が展示され、なかなか面白いところがある。今回は標記のテーマで実施され、その副題に「マルケ、魁夷、広重の見た世界」とある。 マルケとはフランスの画家アルベール・マルケのことで、私は知らなかった画家だが、肌色と…
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「広重 「名所江戸百景」の旅」 別冊太陽 安村敏信 監修

広重の名所江戸百景が画かれた場所は現在ではどこかということを書いた本であり、昔から同工異曲の本がある。この本も特に目新しいことは書かれていないが、絵の背景となる事物について簡単に触れている。例えば大きな鯉のぼりで有名な「水道橋駿河台」では場所の説明以外に「端午の節句」についての簡単なコラムが付いている。「両国花火」では、江戸の花火の元祖…
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歌川広重 富士三十六景「さがみ川」

今回は、最近購入した広重の浮世絵、富士三十六景シリーズの中の1枚「さがみ川」の鑑賞記を紹介したい。 絵でも、浮世絵でも、刀でも、美術品は店や美術館で展示されているのを観るのと、自分の手元において観るのでは当然に違って来る。 もちろん、人間の眼は不思議なもので、「見飽きる」という機能も備えている。見飽きることが無ければ、膨大な視覚…
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「歌川広重」 アデーレ・シュロンブス 著

この本はウィスコンシン大学付属のチェイゼン美術館の浮世絵コレクションをもとに、書かれた本である。著者の詳しい説明は無いが、そこの学芸員なのであろうか。 広重の多くの浮世絵をもとに、広重の画業を紹介している。翻訳文も読みやすく、図版もきれいである。ただ、本の構成が日本人の私からは、ちょっととまどうようなところがあるが、流れに乗って読…
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「浮世絵のなかの江戸玩具」 藤岡摩里子 著

浮世絵に時々、ミミズクの絵がある。ダルマと一緒に描かれることもあるという。それは、江戸時代に子どもに疱瘡(天然痘)をかかる者が多かったが、その疱瘡除けに、ミミズクとダルマが効果があるという迷信が広まっていたためと作者は書く。 この迷信は医学の進歩によって過去のものになり、ミミズクは消えてしまったが、ダルマの方は開運、商売繁盛の迷信…
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「初期浮世絵ー版の力・筆の力-」展 於千葉市美術館

高校の同窓会が千葉であり、その前に妻と出向く。この展覧会は、浮世絵黄金期(歌麿、写楽、北斎、広重、国芳など)に入る前の時期の浮世絵に焦点をあてた展覧会であり、意欲的な展示であり、学芸員の優秀さも理解できる展覧会である。 寛文頃の初期の風俗画の屏風から展示されている。これがなかなか面白い。慶長頃の風俗画屏風と改めて比較したくなる。 …
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「謎解き浮世絵叢書 歌川広重 富士三十六景」

広重の最晩年の作品である「富士三十六景」の一枚ずつについて解説したものである。なお作品は町田市立国際版画美術館所蔵品を採用している。このシリーズは、初摺りがどのようなものと定義されていないようだが、早い時期の摺りの良い作品であることは確かである。今はどの本もそうだが、印刷もきれいである。 謎解きとして、絵によっては、絵の中の細かい…
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「浮世絵は語る」 浅野秀剛 著

この本は浮世絵1枚ごとに、書かれた題材、書かれた時期などを研究する方法を、例を出して解説したものである。「なるほど」と思うが、オタクの世界である。 例えば歌麿の「当時全盛美人揃 越前屋内唐士」という浮世絵を取り上げ、この制作年代を特定する方法であるが、次のようにする。 ①絵の中からの情報(版元印から若狭屋与市、人物は唐士という名…
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「国芳」 岩切友里子 著

浮世絵師の歌川国芳の生涯や、主な作品を紹介している。新書での本であるが、カラーで図版を入れている。 私は広重の『名所江戸百景』シリーズが好きでコレクションもしているが、国芳には面白い絵がある。風景画も洋風な感じもして魅力的であるが、広重に比べると価格が高い。また猫の戯画、人体を使って顔に構成した絵、いたずら書きをしたような絵など非常に…
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「第25回浮世絵オークション」

浮世絵商協同組合主催のオークションが開催される。下見会に行ったが、私の好きな広重の名所江戸百景に良いものが出ていた。最低入札価格が低いから、保存あるいは摺りの状態が悪いのかと思って出向いたが、摺りもよく、保存状態もいいものだった。額に入った状態であり、裏の状態などは確認できないが、懇意の浮世絵商は「裏も問題もありません」と言われる。下値…
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「北斎 ボストン美術館 浮世絵名品展」 於上野の森美術館

北斎の浮世絵だから、有名なものの大半は見たことがあるものだが、その保存の良さ、摺りの良さはさすがにボストン美術館である。巷の浮世絵商で拝見すると、褪色していたり、中折れがあったりが大半だが、そういうのが無いのは素晴らしい。具体的に言うと、紫色、水色が残っているのは感心する。赤もきれいである。名品のボストンへの流出を嘆くよりも、ボストンで…
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「浮世絵に描かれた子どもたち」 於千葉市美術館

昨日は千葉で、高校同期会の打ち合わせがあった。朝、会社に出向いて資料を作り、用意する。打ち合わせの前に、昼から妻と千葉市美術館に出向く。夏休みの時期ということもあり「浮世絵に描かれた子どもたち」というテーマでの展覧会である。子どもが絵の前でメモを取るのも見かけられた。 芸術的な名作が多く陳列されている展覧会ではない。その中で芸術的…
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「ボストン美術館華麗なるジャポニズム展」於世田谷美術館&向井潤吉アトリエ館

この展覧会はクロード・モネの「ラ・ジャポネーゼ(着物をまとうカミーユ・モネ)」が目玉である。修復ができたということでの展示だが、大きな絵である。もう1枚の妻カミーユの絵と対比させて画いたようだが、顔などは、こちらの方が生き生きしている。キモノを着て、喜んでいる様子が無邪気に描かれている。右の1枚の団扇だけが橙色が目立ち、不思議な感じはす…
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「江戸の面影 浮世絵は何を描いてきたのか」展 於 千葉市美術館

この展覧会は、浮世絵をテーマ別に集めたもので、新しい切り口であり、企画した美術館の意欲を評価したい。テーマは「江戸の繁栄」(日本橋や両国橋などの繁華街を描いたもの)、「吉原の粋」(吉原を描いた浮世絵)、「江戸の盛り場」(吉原以外の品川、深川などの芸者を描いたもの)、「江戸娘の闊達さ」(江戸で評判の美人の町娘を描いたもの)、「歌舞伎への熱…
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第24回浮世絵オークション

この週末に、第24回浮世絵オークションが開催される。下見会に出向くが、今回は写楽が4枚出ている。摺り、保存の状態での価格であるが、下値はそれほど高くはない。やはり大首絵は魅力的だ。今回、写楽の魅力の一つは目の描き方、目の表情にあるのかなと思った。 1枚、写楽としては格安の下値のがあったが、懇意の浮き世商に伺うと、紙を補修してあったり、…
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「謎解き浮世絵叢書 小林清親 東京名所図」 監修 町田市立国際版画美術館

明治の版画家=浮世絵師の小林清親は、光線画と呼ばれる浮世絵を作成した。なかなかいいもので、私は清親の弟子で夭折した井上安治の一枚「霊岸寺高橋の景」(http://www.mane-ana.co.jp/hiroshige/yasuji-reiganjima.htm)を持っている。 江戸から明治になった時に生まれた新名所(内国勧業博覧…
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「広重の富士」 赤坂治績 著

歌川広重には、富士山を描いた浮世絵が当然にある。この本は、それら全部を様々な視点から紹介し、あわせて葛飾北斎の、かの有名な「富嶽三十六景」とも比較考察しながら書いている。雑学的知識も持っている著者で、その中で教えられることもある。引用している浮世絵は摺りと保存の良いものである。 広重は、いくつかのシリーズの中で、富士山を描いている…
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歌川国芳「東都御厩川岸之図」

あるところで、国芳の「東都御厩川岸之図」の浮世絵を拝見。国芳は武者絵とか猫の絵、人体をデフォルメしただまし絵などで有名だが、私は国芳の風景画も好きである。 「東都御厩川岸之図」は、雨の中の川岸を、人物が3組それぞれに歩いている絵だが、魅力のあるものである。 <ネットで見つけた当該図があるサイト> http://ezoshi.com…
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第23回浮世絵オークション

今回のオークションでは、保存の状態はあまりよくないが、写楽の「佐野川市松の祇園町の白人おなよ」と「嵐竜蔵の金貸石部金吉」が出品されている。写楽は、対象としているその人自身の顔を描いているという感じがしていいなと感じる。他の浮世絵師は、それぞれごとに浮世絵師特有の顔のイメージがあり、誰を書いても同じ顔的なワンパターンが多い。その点、写楽は…
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「奇想の天才絵師 歌川国芳」 新人物往来社編

主に図が中心の本である。私は広重、それも「名所江戸百景」が好きで、他は手を広げないようにしているが、国芳の風景画は好きである。ただ、国芳の風景画は、価格が高く、この価格で買うならば広重の名所江戸百景がいいとしてきた者である。 ここに、「東都三つ股の図」という隅田川で舟の底を焼いている絵だが、たしかに東京スカイツリーのようなものが描…
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「和のよそおいー松園・清方・深水ー」展 山種美術館

山種美術館で開催中である。着物姿の絵を展示している。そうなると副題にある上村松園、鏑木清方、伊東深水が多くの作品を遺しているということだ。 私が良いと感じたのは、次の作品であった。 守屋多々志「聴花(式子内親王)」…私は知らなかった作家である。屏風だが上部に一面に画かれた桜がおどろおどろしい感じがして目を惹く。 小倉遊亀「舞う…
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「川瀬巴水 木版画集」

川瀬巴水の木版画は、近年、人気が高い。私は浮世絵は、広重、それも「名所江戸百景」が好きなのだが、浮世絵商の店頭に行くと、川瀬巴水の版画を見ることも多い。奨められることも多いが、今一つ触手が動かない。 そこで、この画集を観て、川瀬巴水の全貌を観てみた。 感じたのは、川瀬巴水と出版元の渡辺版画店の渡辺庄三郎は、観る人に受ける画、…
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