テーマ:江戸時代

「江戸の家計簿」磯田道史 著

江戸時代の武士、農民、商人や芸人、職人の収入や、食品の物価、料理・嗜好品・雑貨などの価格を現代の価格に換算して示し、その江戸時代の生活実態やリサイクル社会の実情、江戸の出版事情などを記述している。 私も拙著『江戸の日本刀』の「29章 江戸時代の貨幣・収入単位と物価水準、新々刀の価格」で江戸時代の物価を現在価格に換算したが、その時は米の…
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「江戸時代の「格付け」がわかる本」 大石学 著

江戸時代は身分がやかましい世界であった。この本は、大名、武家、農民、町人などの身分格付けや、食べ物などの番付などを紹介して興味深い。新書であり、読みやすく、簡潔にまとめている。 官位は古代の律令制が基本だが、時代が下がると、当初の令になかった官職(これを令外官と呼ぶ)が増え、征夷大将軍もそうである。正一位、従一位に太政官の太政大臣、二…
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「武士道 侍社会の文化と倫理」笠谷和比古 著

興味深く、読みやすく、内容が豊富な本である。武士道に関する本としては、新渡戸稲造の名著「Bushido」が有名だが、学会からは「武士道は明治になってから作られた造語である」とか、津田左右吉のように武士道賛美論に反対する意味も含めて、武士道とは裏切りと下克上の暴力的行動だと述べる向きもあった。 この本で著者は「武士道」という言葉が出てい…
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「考える江戸の人々」柴田純 著

江戸時代における大名から庶民(書いたものが残っている庄屋クラスまで)までの生き方、考え方を説き明かした本である。 中世は神仏がこの世界を支配しており、人が英雄的行為をしても、それは人の功績ではなく神仏の加護と認識されていた。蒙古襲来でも神仏に祈るのが基本であった。 応仁の乱以降、社会が混乱。神仏の権威に懐疑心が生まれる。またヨーロッ…
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「大江戸武士の作法」小和田哲男監修

時代劇に出てくる武士ではなく、本当の武士の姿を図解で示すという本である。図が多く、内容も軽いものかと思っていたが、読んでみるとそれなりに面白く、参考になる。 大きく次の5章に分かれている。「1.暮らしの作法」「2.武術の作法」「3.行事の作法」「4.仕事の作法」「5.軍事・警備の作法」である。 「1.暮らしの作法」では、年貢米の…
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「江戸の外交戦略」 大石学 著

標記のテーマに即して、わかりやすくまとめられている本である。章ごとの終わりに参考文献が明記されていているのもありがたい。 全10章は「1.鎖国前史ー東アジア世界の変動と第一次グローバリゼーション」「2.豊臣秀吉のグローバリゼーション対応」「3.戦後処理と鎖国の道」「4.鎖国体制-「四つの口」と琉球・蝦夷」「5.通信使外交の展開」「6.…
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「日本の歴史19 文明としての江戸システム」鬼頭宏 著

講談社の日本の歴史シリーズである。表題のように、江戸時代を政治的事象、人物の事績、文化・芸術などは取り上げずに、江戸時代といものを全体システムととらえようとしている意欲的な本である。具体的には人口の推移、生産量の推移と生産品目の変化や、それをもたらした耕地面積の推移、働き手である当時の農村の家庭事情、結婚、離婚、出生率なども調べて明らか…
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「江戸大名のお引っ越し 居城受け渡しの作法」 白峰旬 著

内容は学術的な本であり、読みやすい本ではない。また改易、転封の時のこぼれ話、苦労話などが出てくる本ではないから面白くもない。 内容は「1.改易処分による大名居城の受け取り・引き渡し」として「寛永9年の熊本城」「寛文6年の宮津城」「天和元年の高田城」「元禄10年の津山城」の事例を紹介している。 なお大名の改易は三代の時が57例、二…
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「江戸の「事件現場」を歩く」 山本博文 著

軽く読める本だが、江戸=東京の歴史上の事件現場や、その人物・出来事にゆかりの場所が現代の地図に掲載されており、興味深い。 私が一時期、事務所を構えていた西神田の水道橋西通りだが、ここも講武所の一部だったことを知る。日大法学部に講武所跡地の説明があったが、もっと広く、私が構えた事務所あたりもそうであり、窪田清音が歩いていた可能性もあった…
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「ギョッとする江戸の絵画」辻惟雄 著

この本は著者の名著『奇想の系譜』(私のブログ:https://s.webry.info/sp/mirakudokuraku.at.webry.info/201801/article_9.html)とほぼ同様のものだが、その後の研究で判明したことを簡単に加え、画家として従前に取り上げた岩佐又兵衛、狩野山雪、伊藤若冲、曾我蕭白、長沢蘆雪、歌…
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「シリーズ藩物語 水戸藩」 岡村青 著

次のような章立てになっている。「1.かくして水戸藩は始まった」、「2.藩財政破綻と騒擾事件頻発」、「3.水戸藩歴代藩主の治績」、「4.沸き立つ尊皇攘夷と水戸藩」、「5.版籍奉還と水戸藩の終焉」である。 この藩の悲劇は幕末の党派抗争である。読むと明治にまでしこりは残ったことがわかる。大元は藩が寄せ集めの家臣団から出発したことにあるの…
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「かわら版で読み解く江戸の大事件」 森田健司 著

江戸時代に発行されたかわら版を取り上げ、その内容を紹介している。かわら版は全部で29枚を紹介しており、それを次の5章に分けている。 「第1章 かわら版は江戸のタブロイド紙」、「第2章 江戸の日本は怪異がいっぱい」、「第3章 天災地変で大騒ぎ」、「第4章 かわら版」から読み解く江戸庶民の嗜好」、「第5章 異国人と異国文化 そして崩れゆく…
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「大江戸八百八町と町名主」 片倉比佐子 著

この本は、江戸の町名主の実態や役目、またその推移を草創期から幕末・明治に至るまでを概観している。その中で南伝馬町2丁目(中央区京橋)で12代にわたり名主職を勤めた髙野新右衛門(草分名主)家の家譜(10代目が作成)と関連資料を紹介して、名主像を明らかにしようとしている。 江戸の町名主には草分名主(古い由緒があり、永代名主で世襲が認め…
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「シリーズ藩物語 福井藩」舟澤茂樹 著

福井藩(越前藩)の成立から幕末まで、また明治の廃藩置県のことまでの歴史を書いている。なかなか興味深い本で、江戸時代の歴史を一藩単位で見るのも面白いと感じる。同様に明治維新に到る幕末動乱の歴史も、福井藩の松平春嶽を中心に見る方がわかりやすいことにも気がついた。 幕末などは、全体の歴史は幕府、各藩の立場、各藩の中でも公武合体派、勤皇派…
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「江戸の構造改革」 中村彰彦 山内昌之 著

お二人の対談集である。中村氏は小説家で保科正之のことなどを書いている。山内氏は大学教授で国際関係史やイスラムについても詳しい。そのお二人が江戸時代のことについて対談しており、興味深いところもあるが、ピンとこないところもある。各時代の政治の補佐役である幕臣、幕閣についてのお二人のコメントが面白い。 章立ては「1章パックス・トクガワー…
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「江戸絵画の非常識 近世絵画の定説をくつがえす」安村敏信 著

タイトルのように、現在、江戸絵画で常識とされている通説に疑問を呈している本であり、今後の研究に大事な視点を提供している。 「宗達の「風神雷神図屏風」は晩年に描かれた」とされているが、これは山根有三の論を基礎としている。それに対して山川武は寛永年間より前の元和の後半ではと推論。著者は法橋を貰う前の署名であること、養源院の作と似ている…
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「奇想の系譜」辻惟雄 著

この本は1970年に出版されたものだが、現在は文庫にも収録されているように名著である。文庫の解説者の服部幸雄氏によれば、当時は江戸時代の絵画と言えば、浮世絵は別にして、狩野派と土佐派の絵師の他は、池大雅、蕪村の文人画や、宗達、光琳の琳派、それに応挙、竹田、崋山くらいしか大きくは取り上げられていなかったそうだ。 この本の以前では『近…
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「江戸の災害史」 倉地克直 著

江戸時代の大災害、それは地震、津波だけでなく噴火、洪水、火災、飢饉なども含めて時系列的に取り上げて、そこに当時の幕府、諸藩、富商などの対策や救済事業の実態をからめている。江戸後期になると疫病も含めて記述している。 自然科学で過去の地震の痕跡を探ることは行われているが、それに対して歴史学者の関心は薄く、記録の発掘は遅れていた。この本…
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「逝きし世の面影」 渡辺京二 著

江戸時代末期から明治にかけて来日した人が、日本について記している文章を渉猟して、そこから江戸時代末期には欧米人が称賛する文明が日本に存在したということを明らかにしている。永井荷風なども、そのような江戸時代の文化を懐かしんでおり、別の視点から説いたものであり、興味深かった。 「1章 ある文明の幻影」で、日本の近代は江戸時代後期の文明…
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「江戸時代」 大石慎三郎著

これは昔に出版された本だが、面白い本である。著者が江戸時代について書きたいことだけを書いているという本で類書とは違う。考えさせられる内容である。章立ては「1.世界史にとりこまれた日本」、「2.”大開発の時代”とその終焉」、「3.構築された社会」、「4.江戸の成立と発展」、「5.絹と黄金」、「6.分水嶺の時代」、「7.顔の社会」、「8.近…
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「うつくしく、やさしく、おろかなりー私の惚れた「江戸」」 杉浦日向子 著

江戸が好きだった漫画家で、エッセイストの杉浦日向子の作品である。江戸に対する愛情が溢れていて面白い本である。講演会や、本の書評、雑誌へ寄せた一文などをまとめた本である。 江戸情緒の豊富な岡本綺堂の小説(半七捕物帳など)を推奨している。 江戸人の好んだ自嘲「人間一生糞袋」を紹介しているが、確かにこういう面はある。無名で、偉そうに人…
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「唐画もんー武禅にろう苑、若冲も-」 「田中一村と東山魁夷」 於千葉市美術館

千葉市美術館で開催中の標記展覧会を観に行く。江戸時代中期の大坂の絵師である墨江武禅(1734~1807)と林ろう(門構えに良の字)苑、生没年不詳で1770~1780頃活躍)を中心に、その周辺の画家の展覧会である。彼らは当時流行していた中国絵画に関心を寄せていたので「唐画もん(からえもん)」。このように世間で知られていない画家を取り上げる…
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「江戸への新視点」 高階秀爾・田中優子 編

この本は、日本の情報を海外に向けて発信することを目的とした英文雑誌「ジャパン・エコー」誌のために執筆されたものの中から、江戸時代を見直す視点で書かれたものをまとめたものである。それぞれの識者が書いた次の12篇が収録されている。「富士山」、「参勤交代と外国人行列」、「体制と役人」、「農民」、「結婚・離婚」、「芸者」、「町づくり」、「落語」…
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