「日本史の謎は「地形』で解ける」 竹村公太郎 著

著者は元は建設省の技監であり、ダム、河川のことの専門家のようである。日本史上の出来事を地形の視点から新たな解釈を下している本であり、なかなかおもしろい。 以下、各章の内容を断片的だが、記していく。 関東平野は徳川家康が来たころは関東湿地であった。ただ日本一、肥沃で水が豊富だった。そして利根川東遷工事を1594年から羽生市北部の川…
トラックバック:0
コメント:0

続きを読むread more

「近代工芸の名品-棗にまつわるエトセトラ」 於国立近代美術館工芸館

刀剣の畏友H氏からのお誘いで、標記の展覧会に出向く。お茶道具の中の棗(なつめ)に焦点を当てた展示である。刀装具ほどではないが、棗も小さなものであり、見にくい展示であったが仕方がない。 棗の製作にかかわるのは漆芸家、木工芸作家であり、蒔絵師、木地師、塗師などとも呼ばれている。螺鈿細工も使われる。 展示されている作家は明治以降の…
トラックバック:0
コメント:0

続きを読むread more

「若林かをり フルーティシモ!plus」 於すみだトリフォニーホール

昨夜は標記のフルート奏者の演奏を妻と聴きに行く。寒い夜だった。最近は夜出向くこともなかったが、夜遊びをする人は寒い中、大変だと思う。 曲目は全て私が知らなかった曲ばかりである。カール・フィリップ・エマヌエル・バッハの「ソナタ イ短調 Wp132/H562」、ヨハン・セバスティアン・バッハの「トッカータとフーガ ニ短調 BWV565…
トラックバック:0
コメント:0

続きを読むread more

「考えるよろこび」 江藤淳 著

江藤淳が各地で行った講演をまとめたものである。講演という一般の人への話であるからわかりやすいが、勝海舟に触れた講演を除いて、各講演ごとに脈絡はない。次の6つの講演が収められている。 「考えるよろこび」、「転換期の指導者像」、「二つのナショナリズム」、「女と文章」、「英語と私」、「大学と近大-慶応義塾塾生のために」 「考えるよろこ…
トラックバック:0
コメント:0

続きを読むread more

「苗字と名前の歴史」 坂田聡 著

この本は苗字だけでなく、下の名前の方も中世の史料が現存している近江菅浦や丹波山国荘などの事例から分析しており、興味深い。 また歴史学者であるが、最近の夫婦別姓問題にも史実から言及している。すなわち、平安時代以前は他の東アジア諸国と同様に、日本も夫婦別姓であった。室町時代ころに先祖代々の永続を何よりも重視する日本独特の家制度が生まれ、同…
トラックバック:0
コメント:0

続きを読むread more

「名字と日本人」 武光誠 著

興味深い本である。日本には29万1531件の名字がある。(丹羽基二『日本苗字大辞典』より)。ただし、これは同じ漢字でも読みが違うと別にしている。異体字、同音をまとめると約9万から10万である。 「氏」は、もとは古代の支配層を構成した豪族で、藤原、大伴などで、朝廷が定めた氏上に統率されていた。 「姓」は、天皇の支配を受けるすべての…
トラックバック:0
コメント:0

続きを読むread more

「筑前左文字の名刀」展 於刀剣博物館

期待して出向くが、光源のせいか、左文字の魅力がわかりにくい展示であり、いささかがっかりしている。具体的に言うと、太閤左文字は確か根津美術館で拝見した時は、実に良い御刀だと感動したが、ここで拝見すると、どういうわけが良く見えない。刀身の面の向け方なのだろうか。もっと刃中に互の目足が入っているはずなのだが。 以下、記憶に残っている御刀…
トラックバック:0
コメント:0

続きを読むread more

「歴史をつかむ技法」 山本博文 著

意欲的な本で面白い。学校の歴史は歴史知識中心だが、それでは面白くもない。歴史的思考力が身につくと楽しいし、ある面で本当の教養(総合的な判断力)になると著者は書き、その著者の思いを一般人向けに著作にしたものであり、最新の歴史研究の成果も取り入れながら一般向けに簡単に書かれている。 歴史用語にはわかりにくいものがあり、例えば奈良時代の…
トラックバック:0
コメント:0

続きを読むread more

「暴かれた伊達政宗「幕府転覆計画」」 大泉光一 著

ヴァティカン機密文書館にある史料を著者は原文の古典ロマンス語で読み解き、支倉常長の遣欧使節団の本来の目的は、伊達政宗が日本国内にいるキリスト教徒の名目での武力としての活用とスペインの武力を使って徳川幕府を転覆するために働きかけを行ったということが明らかになったと結論づけている。以前に著者の『伊達政宗の密使』という本を読んだことがあり、そ…
トラックバック:0
コメント:0

続きを読むread more

「生誕135年 石井林響展」 於千葉市美術館

副題に「千葉に出づる風雲児」とあるから、変わった作風かと思ったが、全体にはそんなことはない日本画である。千葉県山武郡(現千葉市)に1884年に生まれ、橋本雅邦に入門し活躍するが45歳で逝去する。卒業したかは記載がないが私と同じ県立千葉高(当時は千葉中)に入ってから東京に転じて画の修業に転じている。 千葉市美術館らしく、埋もれた作家、特…
トラックバック:0
コメント:0

続きを読むread more

「武士道の名著」山本博文 著

これは良い本である。武士道というか武士の生き方の指針がわかりやすい古書を取り上げて、そのエッセンスを解説している。取り上げられた本は「甲陽軍鑑」(小幡景憲)、「兵法家伝書」(柳生宗矩)、「五輪書」(宮本武蔵)、「山鹿語類」(山鹿素行)、「堀部武庸筆記」(堀部武庸)、「葉隠」(山本常朝)、「折りたく柴の記」(新井白石)、「日暮硯」(恩田木…
トラックバック:0
コメント:0

続きを読むread more

バッドアート美術館展 於東京ドームシティ ギャラリーアーモ

新聞社からもらったチケットで妻と出向く。東京ドームも本当に久し振りであるが、入口に嵐のチケットを求める女性が何人も看板を持って立っていた。 この展覧会は普通の美術館には収蔵できないようなガラクタ絵画を集めたアメリカ、ボストンにある美術館の収蔵品である。だからこの作品はゴミ箱やリサイクルショップなどから集められたもので、お金など出し…
トラックバック:0
コメント:0

続きを読むread more

「長沢蘆雪」 岡田秀之 著

長沢蘆雪は円山応挙の弟子であるが、変わった絵も書いていて面白い。特に紀州の無量寺の襖絵の虎は凄いものだ。襖から飛び出てくるようだ。龍虎の襖だから龍の絵もあるが、ともかく凄い。この本は今の読者向けに「かわいい こわい おもしろい」などの副題をつけて軽薄な感じになっているが、評価されるべき画家だ。『奇想の系譜』でも取り上げられている。なお、…
トラックバック:0
コメント:0

続きを読むread more

「なぜ日本人は劣化したか」  香山リカ 著

著者は精神科医とのことだが、最近の日本人は若者だけでなく全世代、全階層、全分野にわたって劣化しているのではないかとの問題意識を持って、この本を著している。 まず新聞活字が大きくなり、情報量が減少していると指摘する。昔は一息で読めるのは800字とされていたが、今は200字になっている。新聞は1950年から86年までは一行15字。それが2…
トラックバック:0
コメント:0

続きを読むread more

京都・都ホテル 四川

法要は仏光寺本廟で行われたが、法要の前に南禅寺の前の牧護庵にある伯父夫婦の墓に参る。長い間、参拝しようと思っていたが機会を逸していたが、ようやくお参りができた。 仏光寺本廟も今は床暖房が入り、加えてストーブを焚いている。逝去したのは私より若い従姉妹だが、非情に寂しい。 その後、近くの蹴上の都ホテルまで歩いて移動し、食事をしたが、…
トラックバック:0
コメント:0

続きを読むread more

南禅寺方丈、南禅院

京都の寺はどこも大きいが、南禅寺は大きな寺院である。今回は三門には登らず、方丈を見学する。方丈庭園は枯山水の庭で小堀遠州の作庭と言われている。巨石の格好から虎の児渡しと呼ばれているようだ。奥行きはあまりない。 どこの枯山水の庭もそうだが、落ち葉がほとんど落ちておらず、毎朝の清掃が大変だろうと思いがいく。この人件費も拝観料に含まれている…
トラックバック:0
コメント:0

続きを読むread more

詩仙堂、円光寺

法事があり、京都に出向く。紅葉も終わり、雪も無い時期であるが、洛北の詩仙堂、円光寺に出向く。私はこの二つの場所は好きである。詩仙堂の入口にかかるように白いサザンカが咲いていて迎えてくれた。ここの建物はどうということはないが、庭はよく出来ている。なおここは正しくは凹凸窠(おうとつか)というようで、でこぼこの土地に建てた住居と…
トラックバック:0
コメント:0

続きを読むread more

鉄道博物館、大宮氷川神社

自治会の旅行で出向く。今は自治会長であるから、旅行の企画、下見などにも関与している。秋葉原・神田にあった鉄道博物館には何度か行ったことがあるが、大宮に移ってからははじめてである。私の子どもは電車オタクであるが、私自身は鉄道に関心があるわけではなく、色々な鉄道車両をみても、昔のものには懐かしいという感情が生じるだけである。ここには鉄道運転…
トラックバック:0
コメント:0

続きを読むread more

「名画はあそんでくれる」 結城昌子 著

著者は色々な名画を題材にして、その見方を画一的でなく自由に行うことで絵を楽しむような活動を行っていて、そのような教室も主宰しているようだ。例えばフェルメールの「牛乳を注ぐ女」の絵を見て、参加者に自由に場面を想像してもらう。この女性は陽に焼けているから農家の女性ではないかとかの発想を楽しむ。そして、その過程で思いがけない着想を得て、著者自…
トラックバック:0
コメント:0

続きを読むread more

「黒い雨」 井伏鱒二 著

蔵書の中から取りだして再読する。昔読んだ時は、この悲惨さに大きく心を動かされた。だから蔵書として処分しないでおいたのだが、再読すると、この間に様々な原爆体験記に目を通しているためか、それほどの衝撃はないが、それでも大変な惨劇を書いていることに違いはない。 著者はこの小説を書くにあたって、多くの原爆体験の手記を読んだと思う。それを一人の…
トラックバック:0
コメント:0

続きを読むread more