「川瀬巴水 木版画集」

川瀬巴水の木版画は、近年、人気が高い。私は浮世絵は、広重、それも「名所江戸百景」が好きなのだが、浮世絵商の店頭に行くと、川瀬巴水の版画を見ることも多い。奨められることも多いが、今一つ触手が動かない。
そこで、この画集を観て、川瀬巴水の全貌を観てみた。


感じたのは、川瀬巴水と出版元の渡辺版画店の渡辺庄三郎は、観る人に受ける画、具体的には夜の景色、雨の景色、雪の景色を意識して画いていることである。このあたりを感じるから、あまり買う気にはならないのかと思う。
この画集の中で、この手の雪、夜の景色の中では、旅みやげ第3集の「大阪天王寺」がいいと思う。

このような広重、清親のマネではなく、独創的なものとしては、快晴時の陽当たりの景色を描いた絵、例えば旅みやげ第2集「金沢下本多町」などが評価されてしかるべきとも思う。
もっとも、世の中の人は、やはり雪、夜、雨などの絵を評価すると思うが。


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