「利休のかたち」展 於松屋銀座店

副題に「継承されるデザインと心」「松屋創業150周年記念」とある。千利休が使用したと伝承がある茶道具を展示して、その利休型とでも言うべき道具類を伝統を守りながら今に伝えている道具職人(千家十職と称されているが、この展示では茶碗の楽家、釜の大西家、漆芸の中村家)の道具類を展観している。

千利休の好みは”冷凍寂枯”とも称されているが、地味で優しい感じのものが多い。織部好みの”破調の美”、小堀遠州の”自然な雅”とは違う。なるほどと思ったのは千家再興を許された三代少安の子宗旦の道具も展示されていて、それは更に”寂枯”を追求しているように感じたことである。千家再興という意識が強かったのであろう。ただし宗旦の時代は、織部、遠州に続いて「姫宗和」と言われる金森宗和の時代に移っており、流行遅れになっていったのだと思う。楽茶碗の方は長次郎の作風から、少し華やかなものに変化している。

国宝の茶室待庵の映像や簡単な材料で復元したものが展示されていた。この復元はチーピーなものであり、展覧会のぶち壊しであり、無い方がよい。

赤楽茶碗の「白鷺」や黒楽茶碗の「万代屋黒」などの初代長次郎の作品は小ぶりで感じの良いものだ。
棗も優しい形の漆黒なものは、どこにでもあるようなものだが、何か惹きつけられるところがある。

創業150周年記念というほどには力が入っていない展覧会である。茶道具の展覧会は先年国立博物館でも開催されており、そういうのを観ているだけに内容の薄いものと感じた。美術と言うより茶道関係者に観てもらいたいという展覧会なのだろう。入口で和菓子付きの抹茶サービス(1000円)の受付をしていた。見ると会議室のような机を囲み、そこに客が10人以上座って茶が運ばれるのを待っていた。茶道の雰囲気もまったく感じられないもので、馬鹿にしている。デパートの外国人客の取り込み策であろうか。

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