「高畑勲展─日本のアニメーションに遺したもの」 於国立近代美術館

日本のアニメーションで大きな地歩を築いた高畑勲を近代美術館が取り上げた。どういう展示になるのかと興味を持って観に行く。今回は妻と娘と赤ちゃんも一緒であり、妻と娘は落ち着いて観ていられなかったと思う。
高畑勲はアニメ=漫画的な軽い感じの物語にせずに、それぞれの物語に主題や訴えたいところ、またアニメの技法的に工夫するところを考え、その実現を試みている。テーマは人道的なものから社会性を持つ問題意識まであったことが理解できる。

高畑が書いたコンテやシナリオ、その前のメモなど、専門的にはどのように表現するのかわからないが、そのような資料も展示されていた。ドラえもんのアニメ化の企画書を書いたのが高畑勲と言うことも知る。

高畑勲は自分は絵を描かない監督であり、絵は宮崎駿や小田部羊一、男鹿和雄、山本二三らが手がけている。それぞれに素晴らしい。

「アルプスの少女ハイジ」が小田部羊一と記憶しているが、それまでのアニメと違って実景に近く先駆的である。男鹿和雄は「平成狸合戦ぽんぽこ」だが、宮崎監督の「となりのトトロ」も担当していることを知る。山本二三の「火垂るの墓」などにおける火事や炭の熾きたところや水などの微妙な揺らぎを描いた絵には感心した。

はじめは「太陽の王子 ホルスの大冒険」、次ぎに「アルプスの少女ハイジ」、「赤毛のアン」などのヨーロッパの物語を手がけ、それから日本を舞台にした「じゃりン子チエ」、宮沢賢治童話の「セロ弾きのゴーシュ」、そして野坂昭如の「火垂るの墓」で戦争の悲劇を取り上げ、次ぎに開発優先の日本社会に警告を発する「平成狸合戦ぽんぽこ」を製作する。
「かぐや姫の物語」(2013年)では手描きの線を活かした水彩画風のアニメを完成させている。

今回は孫もいたから、近代美術館の平常展は出向かなかった。

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