「博物館でお花見を」 於東京国立博物館

本日、妻と出向く。暖かいが暑くはなく、良い日であった。帰り15時過ぎに京成上野駅まで行くのに上野公園の中を通ったが、桜満開で、あちらこちらに席取りをして、宴会をはじめているグループも多かった。
さて、今の時期、国立博物館の庭園を開放している。庭園にはお茶席がいくつかあり、池があり、木々も多い。その中に染井吉野ではない桜が多く植栽されている。
具体的には、庭園の入口にミカドヨシノ、小さい五重塔の近くにケンロクエンキクザクラ、奥に向かってシダレザクラ(エドヒガン)、ヤマザクラ、博物館テラス近くにオオシマザクラ、その反対側の池の方にヤエベニヒガンなどだ。

エドヒガンのシダレザクラは大木であり、あまり垂れていない感じだ。ヤマザクラも背が高く、博物館テラスから遠望する方が美しい。
ヤエベニヒガンはピンクが強く、オオシマザクラは白く、少し緑の若葉も見える桜である。

さて館内だが、最近は平成館で開催される特別展を観ると、常設展までなかなか観る気がしないが、今回は久し振りに常設展を観た。常設展と言っても、この季節であり、桜にちなんだ美術品を多く出品してあった。
その中では花下遊楽図屏風が楽しい。私はここに描かれている傾いた武士(出雲阿国のような女性が刀を差している姿)の差料における鐔が小さいことから、小形が多い金山鐔は、この時代に流行したのではないかとの論を書いたが、桃山時代らしくて華やかな絵だ。

常設展で刀のコーナーには日本刀の横綱である大包平の豪刀が展示されていた。ロープを張ってあったから刀剣女子用かと思うが、今日は少なかった。他に相州国廣の短刀は健全で見事である。大般若長光も華やかな刃文だ。ただし物打ちから上は寂しい。これは光忠もそうだが、手癖というか見所だが、私は好みではない。
岡山藤四郎の短刀に福島兼光と名物が続く。福島兼光のはらみ龍の彫りも目を惹く。地味なところでは宝寿の太刀、尻懸則長の太刀があった。浅間神社の信国も有名なものだ。
新刀では康継、堀川国広に和泉守国虎が展示されていた。ナニワの刻印がある大慶直胤の脇差も出ていた。
小道具では私が研究したばかりの二疋獅子で徳乗が出ており、三疋獅子では栄乗のが出ており、ちょっと研究したかった。

ついでに刀の展示のことを書くと、2階の日本美術全般の流れを追って展示するコーナーにおける「武士の装い」には日光助真と、その助真拵が展示されていた。また明智拵も久々に拝見する。鐔がつまらない甲冑師のようなものと認識していたが、耳厚で、鉄が輝いており、なかなかの名品だと認識を新たにした。柄巻きの色が萌葱色がより汚れている感じもし、また春慶塗りのような生漆も昔より色が濃い感じだ。
青漆銀流水文半太刀大小拵が展示されていたが、これこそ、私が馬手差しとされているのは軍陣用に太刀差しに用いたのではないかという説を実証するものだ。栗形、返り角は太刀差し用に付けられている。
ここでは榊原康政所用の鎧と、その鎧兜を付けた榊原康政像の絵があり、興味深かった。あまり体格が大きな人ではなかったことがわかる。

刀関係のこと以外では、今回は2階の縄文時代の土偶、埴輪が面白かった。「踊る人々」など素敵だ。あと近代の美術における速水御舟の青い比叡山はいい絵だと思う。




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