「メアリー・カサット展」 於横浜美術館

今回は産休中の娘も一緒に観にいく。母と子の絵が多いからということもある。初期作は、何か悪戯娘的な絵が魅力的である。オペラグラスで芝居を観ている女性を、紳士がオペラグラスで観ている「桟敷席にて」という絵もそうだし、「バルコニーにて」という絵も媚びを含んだ目で男とかけあうような絵で、生き生きしている。

構図が面白い画家である。もっとも、この構図は日本の浮世絵の影響ということもあるようだ。また動きの際だったところを描いている画家でもある。子供が手を思い切り伸ばしていたり、身体を反らせていたりという感じだ。特に子供のそのような動きの一瞬をポーズにして画いている。だから母子像の評価が高いのかもしれない。もちろん母子の間の情感もよく出ている。

こういうポーズに惹かれたからか、踊り子の様々な姿態を描いたエドガー・ドガに私淑したようだ。それまではアカディミックな絵で肖像画も重厚だが、印象派に参加してからは色が明るくなる。そして浮世絵の影響で構図の変化が多くなる。

版画も面白く、上手な画家であることを知る。版画作品は多く展示されていた。銅版における様々な技法(エッチング、ドライポイント、ソフトグランド・エッチング、アクアチントなど)を使っている。この版画では、彼女の線の美しさも、よく現されている。

当時の女性画家の作品も展示されていたが、彼女の他にベルト・モリゾ、マリー・ブラックモン、エヴァ・ゴンザレスやアメリカの女性画家のエリザベス・ジェーン、メアリ-・フェアチャイルドなどの作品が展示されていたが、モリゾを除いて知らなかった。しかしブラックモンや、ゴンザレスは素晴らしかった。

娘があまり美しいと思える絵は無かったと言うが、それは描いたモデル(特に母親)が、あまり美しい人ではなかった為と思われる。可愛い少女を描いた絵などは、画中の人物は魅力的である。要するにメアリー・カサットの描写力が優れていたから、それほど美しくない人は、それほど美しくなく描いたということだ。

晩年はパステル画も画いているが、パステル画とは思えないほどの画面で、興味深いものだった。

彼女が所有していた日本の浮世絵も展示されていたが、歌麿と北斎だが、北斎の諸国滝廻りの2枚などは摺りも保存も良いものだ。

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