「箏(こと)がサティにであったら~ピアノ、ファゴットと共に」 於市川文化会館

音楽会である。いずれも東京芸大を卒業したり、在学中の琴奏者(中島裕康氏、鳥越菜々子氏)とピアノ奏者(弘中佑子氏)、ファゴット奏者(古谷拳一氏)という若手音楽家によって、フランスの作曲家エリック・サティの曲を中心に演奏するという催しである。

琴は十三弦のものだけでなく、十七弦のものも演奏される。十七弦は宮城道雄が西洋の音楽に触れて考案したものとのことだ。琴柱(ことじ)を、少しずつ変えて、例えばハ長調とかロ短調などを調整するようだ。曲によっては、演奏中に琴柱をずらして演奏するのには驚いた。
琴柱の位置が、琴に印がつけられているようだ。十七弦は全体に大きくなり、音も大きく、深い感じである。琴の本格的な演奏ははじめて聞くものであり、認識を新たにした。琴は桐の木、それも柾目のもの、板目のものなど分かれているようだ。また今回は琴柱も、爪も象牙のものとのことだった。
ちなみに私の家に祖母が使っていた漆で蒔絵で秋と春のそれぞれの風物を描いた琴柱が2つある。そこに裏千家十三代円能齋が箱書きをしている。美しいものであり、日本人はこういうところにまで凝っていて凄いと思う。

西洋の楽器にもハープなどは同じように弦を弾く弦楽器だ。逆に西洋の楽器なのに日本の楽器=尺八のように感じたのはファゴットだ。琴とファゴットで宮城道雄の「春の海」を演奏されたが、目を閉じて聴いていると、尺八のようだ。

エリック・サティの「ジュ・トゥ・ヴ」(あなたが欲しい)は、この2つの楽器で西洋の曲の演奏だ。ファゴットもオーケストラでは中に隠れてしまうが、全面に出ての演奏は興味深いものだった。

サティの曲は東洋風のがあり、琴にも乗りやすいというようなことでの今回の意欲的な演奏会を試みたようであるが面白い。演奏するにあたって、それぞれ編曲するようなことも必要なのであろうが、今後も意欲的に取り組んで欲しいと思った。

十三弦と十七弦の琴だけで宮城道雄の「瀬音」を演奏されたが、見事なものだった。

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