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zoom RSS 「欧米人の見た開国期日本」 石川榮吉 著

<<   作成日時 : 2015/10/02 20:51   >>

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副題に異文化としての庶民生活とあるが、開国期に日本に来た外国人の旅行記から、いくつかの項目ごとに日本人の印象をまとめたものである。ちなみに1861年時点に横浜に居た外国人の数をオールコックの『大君の都』から上げているが、イギリス55名、アメリカ38名、オランダ20名、フランス11名、ポルトガル2名の合計126名もいたようだ。

さて日本人への印象だが、男の容貌は概して評判が悪い。女性については若い女性は魅力的とする向きもあるが、押し並べて日本の女性が既婚してから眉を剃り、お歯黒をすることに幻滅を感じている。また当時は皮膚病が多かったようで、そのことも容貌の印象にはマイナスのようだ。

日本人の入浴好き、特に熱い湯が好きなのには驚いている。ポンペはこの熱い湯が健康を損ねていると書いている。私の時代でも、確かに一昔前の風呂は熱かった。
そして湯は混浴なのが風紀が悪いと書いている。そして日本人は男はふんどし一つ、女も腰巻きだけで平気で路上に出てくるのにも驚いている。日本人の淫蕩な面と書いている向きもある。

道徳観念が無いから羞恥心も礼節も無いとするが、礼節については別の箇所で大いに褒めている。

女性の地位は低いと指摘する人もいれば実質は西洋と同様に高いとみている人もいる。特に中・下層の女性は自由に外出し、女同士で互いに行き来していると観察している。また船遊び、芝居見物を好むとも書いている。

男は怠け者と女は働き者という印象も持ったようだ。私もトルコでそういう印象を持ったが、女と男の働く場所の違い(例えば男は海の上で漁師として働いたり、工事現場で働くが、そうでない場所で見ると普段は働かないように見える)によるものなのかもしれない。

当時の越後屋(今の三越)の規模については、パリの最大級の百貨店にもひけは取らないと書いている。江戸の人口は世界でも最大の都市だったのだ。

下駄、雨具は奇妙なもの、扇子と懐紙は必需品と書いている。懐紙については日本人の清潔好きの一つとしている。日本の道路や家屋の清潔さも指摘している。家は白木のままであり、それに美的センスを感じる外国人もいる。日本は地震も多く、石造りは危険で、一方で木材が豊富だからと観察する人もいる。家具も無く、畳の万能性に触れている。枕は箱枕であり、よく日本人は眠れると驚いている。
なお、椅子生活の外国人には、籠は苦痛だったようである。

食生活では肉を食べずに、粗食という印象だ。そして日本人は喫茶を好み、喫煙狂と書く。
日本人、特に役人は嘘つきと罵っている。一方、庶民は礼儀正しく、正直で親切と書いている。また勤勉な反面、悠長だと言う印象を書き残している。

風景も庭も美しいが、日本人は臭いには鈍感で、肥だめやタクアンの臭いに閉口している。また音楽を知らないとも書いている。一方、美術工芸分野は天性の芸術家と褒めている。動物愛護も日本人は心がけていると書いている人もいるようだ。

旅行記における印象だから、接した日本人の印象、また印象を書き残した外国人のキャラクター、人生観によっても、日本人の印象は変わるだろうが、「なるほど」と思えるものも多い。


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