シャンドル&アダム=ヤボルカイ兄弟withモーツアルトハウス・ウィーン弦楽四重奏団

昨日の夕方は少し蒸し暑かったが、演奏会が終わった頃は大手町は爽やかな秋風になっていた。標記の演奏会に妻と出向く。兄のシャンドルはヴァイオリン、弟のアダムはチェロ奏者である。そのヤボカイ兄弟に高橋和貴(ヴァイオリン)、アレクサンダー・パク(ヴィオラ)で構成したのが弦楽四重奏団である。

演奏演目はモーツアルト弦楽四重奏曲15番ニ短調、ハイドンの弦楽四重奏77番「皇帝」が4人での演奏だ。そしてヤボルカイ兄弟だけで、ヘンデルの「パッサカリア」、バルトークのルーマニア民族舞曲集、ドゥブロヴァイのヴァイオリンとチェロのための二重奏曲、サラサーテの「ツィゴイネルワイゼン」、リムスキー=コルサコフの「熊ん蜂の飛行」、ハチャトリアンの「剣の舞」を演奏した。

ヤボルカイ兄弟はハンガリー生まれで、ジプシーの血族が多く住むジェールという町の出身とのことだ。その先入観があったためか、ツィゴイネルワイゼン(ドイツ語でジプシーの歌という意味)の演奏は、空気を引き裂き、心に突き刺さるような演奏で凄みがあった。これはアンコールで演奏したハンガリア舞曲でも感じた。

二人の演奏は、今流行の言葉で言うところの超絶技巧であり、非常に細かく弓を動かし、指も俊敏に弦を押さえて繊細な音を紡ぎ出す。そしてピッツィカートも微妙に味わいがある。チェロでも行うが、中には太鼓のような音として聞こえた。

四重奏では、お互いに目を合わせたりして、一種の掛け合いをやっているような感じも与える。モーツアルト弦楽四重奏曲15番は短調のせいか、少しクライ感じの曲想で盛り上がりに欠けるが、こういう曲なのだろう。はじめの演奏だから4人がお互いの演奏を聴いているような感じもするが、曲が進むに連れて盛り上がってくる。
この曲だけだと、弦楽四重奏では寂しいから、管楽器なども入る方が楽しいと感じる。

「皇帝」は第一楽章は時々耳にする、おだやかな調べであり、のどかで、皇帝というイメージはしないが、なじみやすい音楽だ。第4楽章になるとダイナミックだ。

後半の「ツィゴイネルワイゼン」、「熊ん蜂の飛行」、「剣の舞」は、兄弟の技巧の凄さをを知らしめるような演目だ。前述したように、ただの技巧だけでなく、心を揺さぶるものがあり、楽しめた。
チェロの野太く、澄んだ音も感じがいい。

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