「「従軍慰安婦」朝日新聞VS文藝春秋」 文藝春秋編

私の1年後輩の男に、この冬に会った時「去年、従軍慰安婦問題の誤報問題に呆れて、親の代から購読している朝日新聞を止めて毎日に替えました」という。「やっとわかったか」というのが私の感想だ。
この本は、これまで従軍慰安婦報道の問題として文藝春秋の誌面で取り上げてきた識者の論説の再録も含めて、まとめ直している。事なかれ主義の表面お詫び談話を出して、さらにこじらせた当時の政府関係者などからの話もあり、客観的な内容の良い本だと私は思う。

掲載されている論文の執筆は次の各氏である。西岡力氏、上杉千年氏+『諸君!』編集部、秦郁彦氏、上坂冬子氏×秦郁彦氏、保阪正康氏、猪瀬直樹氏、櫻井よしこ氏、石原信雄氏、塩野七生氏、伊藤桂一氏である。

慰安婦狩りのような軍の強制連行があったという吉田清治(戦後、下関市の市議選に吉田雄兎の本名で共産党から立候補して落選したこともある)の論は、虚説だということが証明されている。
当時から、韓国人も、特に吉田が述べた現地の済州島民もそんなことはなかったと言っていたようだ。これが、朝日の記事にも引用され、検証されずに続き、どういうわけか国連のクマラスワミ報告にも記載されるようになってしまった。そして遅きに失した朝日のお詫びである。

朝日新聞で、この虚説を取り上げた植村隆記者は、この問題で個人補償請求裁判の原告側組織「太平洋戦争犠牲遺族会」のリーダー的存在の梁順任常任理事の義理の息子にあたると言う。こうした場合は、朝日新聞側が、より情報・記事の真偽に慎重になるべきだったと思う。

この問題で活動した大分市の日本人主婦青柳敦子氏は、在日朝鮮人の宋斗会に私淑していたようだ。反日的朝鮮人の影が後ろに見える。

伊藤桂一氏は、戦場を舞台にした小説などを発表しているが、当時は公娼制度があったから官憲が強制連行する必要などなかったと言う。もちろん中には悪質な公娼宿の業者が甘言で騙すなどのことは可能性があったかもしれない。

そして、軍関与の慰安所の事例を述べている。関東軍の菱田大佐は下情に通じた人で、将校は料亭で女遊びをしているが、兵はどうするんだとして、憲兵の反対を押し切って軍の慰安所を作る。満州第18部隊とし、慰安婦を軍属にして、管理する。200人の応募があったようだ。応募だから自発的なものだ。
戦時は兵士の性問題や性病対策も大事で、そういう意味で軍の関与もあったが、当時の公娼制度の延長ではと保阪氏も書く。どの国。どの時代にもあったと言って批判された橋下徹大阪市長の言も、この延長にある。

強制連行論は、昭和19年の「女子挺身勤労令」による女子挺身隊と慰安婦を同一しての誤解もあると言う。

娼婦は世界最古の職業で、どの民族にもあり、そこに携わる事情、動機は様々。韓国・中国などが批判するのは、娼婦を醜業、賤業と見る儒教思想があるのではとの説も紹介されている。私は、こういうことよりも時の政府の思惑に利用されていると思うが。

これが政治問題になった経緯を知ることの方が大切だ。

韓国とは1965年に日韓国交回復で「財産及び請求権に関する問題の解決並びに経済協力に関する日本国と大韓民国との間の協定」で、韓国人戦争犠牲者への補償もすべて終了している(これに対して日本人の青柳敦子氏や弁護士の高木健一弁護士は国家対個人の請求権は残るとして提訴)。

盧泰愚大統領は「日本の言論機関の方がこの問題を提起し、我が国の国民の反日感情を焚きつけ、国民を憤激させてしまいました」(文藝春秋1993年3月号)と述べている。

1992年1月、宮沢総理の訪韓に際し、朝日新聞が日本軍が慰安所に関与とキャンペーン。
そこで加藤紘一官房長官、宮沢総理が「従軍慰安婦の方々が筆舌に尽くしがたい思いをされたことに、まことに遺憾に思う」と発言。この時に根拠のある史料で発言したのではなく、加藤氏は「戦争だから色んなことはあった」という子供時代に聴いた話が潜在意識にあって、あのような発言になったようだ。

1993年8月に河野官房長官談話で軍の関与(強制)を曖昧ながら述べる。この時に韓国政府と密約があり、ここまで踏み込めば関係は良くなると期待したようだ。だが韓国側が精神的補償から、さらに金銭的補償の要求という構図にしている。

1995年6月に村山内閣時にアジア女性基金を設立。場当たり的対応だが、日本政府は証拠も無いことに税金は出せない。だから民間のお見舞いという立場。
韓国政府は請求権は日韓国交回復で決着。金銭問題は韓国の国内問題だから触れないで欲しいと言う。
一方、当事者団体は日本政府が謝罪して補償することだから、ここからの金は受け取れないと言って行き詰まる。

1996年2月に国連のクマラスワミ報告書が出される。(吉田詐話が含まれる)
そして、国際問題にもなっていく。

保阪氏は①平時の常識、見方で戦時を語るのは傍観者的態度。戦時におけるひどいことは、もっと色々とある。②当時の事実関係もきちんと調べないで安易にお詫びするのは相手にも将来の自国民にも不誠実と述べているが、場当たりで、事実を調べもせずに解決しようとしてきたことのツケが出ている。

アメリカに対して、原爆投下や、逃げられないように焼夷弾を落としたことなどを、しつこく言うだろうか。戊辰戦争の時の恨みだってそうだ。中国の共産党政権などは意図を持って言い立てるかもしれないが、お隣は何か異常な国になってしまっている。

ともかく、従軍記者はあるが、従軍慰安婦に該当する英語などは無いようで、英訳すると「セックス・スレイブ(性奴隷)」となるようだ。こんな状況が世界に蔓延すれば大変である。
朝日新聞は、自らの過ちを国際社会で詫びて、この風潮を改めるべく努力すべきだろう。それがマスコミ、言論人の使命だ。






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