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zoom RSS 「博物館でお花見を」 於国立博物館

<<   作成日時 : 2015/03/31 22:18   >>

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上野の駅に着いて、公園口に向かおうとしたら、改札口を規制しており、まず逆方向に誘導されてから改札方面に並ばさせられる。もの凄い人だ。国立博物館は、そこまでは混んではいないが、11時半少し前に入ったので、ホテルオークラがやっているレストランで先に食事をしようと出向くと、ここもすでに空席待ちの人々。20分ほど待って食事する。
それから、この期間だけ開放されている庭園に出向き、いくつかの種類の桜見物。「大島桜」は白い花びらに少しの若葉を出して満開。「御門吉野」は大きな花びらの桜で満開、「江戸彼岸枝垂れ桜」はピンクの少し濃い色で満開。いずれも大樹である。

本館では、桜にちなんだ所蔵品を展示している。その一つの目玉が狩野長信の「花下遊楽図屏風」である。躍動感のある図で、華やかな屏風である。これに関して、この日は2時から絵画・彫刻室長の田沢裕賀氏の講演があった。これが面白かった。次のような内容である。
@関東大震災で修理に出していた屏風の2曲(主人公の高貴な女性が描かれていた)が焼失。だから2曲は空白で展示している。
Aその部分の写真、模写があり、そこに色の書き込みがあり、それから本来の色を再現した。
B他の箇所も、褪色した色の成分分析から元の色を復元した。
C図に画かれた対象として八角形の建物が鍵とされていたが、これは四角の家をこのように画くこともあったから、こだわる必要はない。
Dこの絵の主人公を、従来は秀頼と淀君とされていたが、作者の狩野長信は狩野家からはじめて徳川家に仕えた人間であり、豊臣家のことを画くのはおかしい。だから秀忠夫人の江の方の可能性もある。
Eまた踊っているのは男装の武士も含めて、出雲の阿国の一座と言うのが時代的にふさわしい。
Fここで使っている金は、秀吉の頃の赤味がかかる金ではなく、江戸初期の白っぽいスッキリした金。それが時代を表している。

桜に関する他の作品も多く見たが、あまり印象には残っていない。志野茶碗の「橋姫」を拝見したが、それが大きな茶碗で飲むには違和感を感じるとの印象を持ったことだけを書いておく。でもこの大きさが、好まれた時代だったのだろう。黒織部も大きな茶碗だ。

刀剣は地鉄はよくわからず、刃文中心だが、当方の専門だから記しておく。
菊御作は焼きが高く、丁字刃で染みたところもなく良い御刀である。福岡一文字である。
小龍景光は健全な太刀で、刃は焼きの高い直ぐ丁字、肩落ち心の互の目でさすがである。
則重は地の地景が黒く入り、松皮肌であることを妻に説明できた。
前田家の国宝行光の短刀、新藤五国広の短刀は直刃で気持ちの良いものだ。行光の拵はごついものでイメージと違った。
一柳安吉は刃は兼光の互の目乱れ刃のようだが、明るい刃で名刀であり感心した。
雲生の太刀もそれらしい御刀であり、町の刀屋さんではみない健全さだ。
来国次も、少し元気の良い直ぐ丁字、小乱れで足が入り、なるほどの極めである。
来国光、古備前正恒、古青江貞次も、さすがに国立博のものであり、健全で、巷には見ないものである。

一連のこれら名刀を観ていくと、やはり刃の焼きは高い方が美術的には良いことを認識する。

船田一琴の桜を高彫り象嵌した徳利が桜の特集の一つとして出ていた。夏雄の彫金板も展示されており、町で売りに出れば3000万円を超えると妻に言ったが、どうだろうか。こういうはしたないことは言わないのが博物館の客だ。

帰りは、上野公園の桜のメインストリートの雑踏に突っ込み、アメ横に出て大江戸線経由で帰る。12000歩だ。

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