「刀鍛冶の生活」 福永酔剣 著

これは古書だが、該博な知識を御持ちだった福永酔剣氏が次のような章で書かれていて、興味深い。「刀鍛冶の職人史」「刀鍛冶の法規」「刀鍛冶の経済」「刀鍛冶の称号」「刀鍛冶と宗教」「刀鍛冶の恋愛と結婚」「刀鍛冶の貴族」「刀作りの日日」の8章立てである。

「刀鍛冶の職人史」では、冒頭に駿府の鍛冶頭は家康と親しかった兼法だったことが書かれている。配下に初代康継、南紀重国が当時は駿府にいたわけだ。兼法銘はいくつかあるが、越前とか関に分類されている。この辺は見直す必要があると感じる。

「刀鍛冶の法規」では江戸時代では、幕府によるもの(EX武器の海外輸出の禁止)と、伊賀守金道(鍛冶頭)と高井家(関八州鍛冶頭)からの統制があったことがわかる。公儀御用の代わりにお金を取るようなことである。

「刀鍛冶の経済」では御抱え鍛冶の実態や、生産数の実態、全般に貧乏だった鍛冶の実態、当時の刀価などが書かれている。「鍛冶屋の貧乏」は当時の常識だったわけだ。

「刀鍛冶の称号」は受領の実態や、僧号のことなどが書かれている。当時は身分社会だから、大金を使って受領しても、営業ツールになったようだ。

「刀鍛冶と宗教」は刀身の彫りなどから宗教のことを記している。「刀鍛冶の恋愛と結婚」は物語などからも引用して面白く書いてもいる。「刀鍛冶の貴族」は後鳥羽上皇以来、身分の高い人の刀剣鍛錬のことを書いている。「刀作りの日日」は刀ができるまでの工程に応じて記されている。




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