「大神社展」 国立博物館

今回の展示は、後期の展示になるようだが、一番驚いたのは、和歌山 鞆淵神社にある神輿である。平安時代のものらしいが、石清水神社から来た神輿のようで、優雅で、気品があり、美しいものだ。

神社の御神像は仏像ほどは魅力的ではない。あくまで芸術的な視点であるが、言葉を選べば素朴で、土俗的とも言える。この中では、御神像ではないが、滋賀県の若松神社の獅子と狛犬の像は魅力的であり、今回では一番好きなものだった。頭に角があるのが狛犬、ないのが獅子とあり、はじめて知る。

奉納された武器で、御神宝になっているのは興味を惹く。弓は竹を貼り合わせたものでなく、檀(まゆみ)の丸木の弓で、そこに朱漆を塗ったものだ。
一文字の上杉太刀は群鳥文兵庫鎖太刀である。また、日光二荒山神社の備州兼重の大太刀があったが、この作者はあまり聞いたことがなく、備後の三原派とも違うようであるが、興味深い。
拵で有名な菱作打刀脇差が出品されていた。中身は無銘で南北朝体配の平造りのものと思ったが、解説を読むと先反りの強い平造りで、平安時代の作だが、再刃ではないかとある。再刃だから、このような姿になったのだろうか(鳴狐国吉が、これに似た体配であり、なるほどとも思う)。
北条氏綱が鶴岡八幡宮に奉納した綱広の大太刀もさすがと思えるものだった。
また鹿島神宮の直刀の大太刀は黒漆平文大刀として、迫力満点であった。直刃の刃がついているように見える。はじめは鹿島の「ふつのみたま」かと思ったが、それとは別の大直刀のようだ。

鎧は2領出ていたが、青森の櫛引八幡の白糸妻取威鎧は、下の方に紅、萌黄、黄、薄紫、紫の糸が見え、華やかである。これは後村上天皇から南部信光が拝領したものと伝わる。もう一領は、大内義隆が厳島神社に奉納した黒かわ肩赤糸威鎧である。鎧は見栄えがする。

古いところでは石上神宮の鉄楯は迫力がある。

厳島神社では神様は小さいとされていたようで、小さい衣類や道具が拵えられており、興味深い。小さい衣類に赤が鮮やかなものがあり、安徳天皇の産着でもあるとされていた。
一方、熱田神宮の衣服は大きめに作られているようだ。その熱田の衣類は、保存が良く、美しい色も残っており、驚く。

今回、神社の絵馬は、まさに漆の黒い板に馬を描くもので、それは高価な馬(飼育料)の代わりに納めたものと知る。狩野元信の兵庫賀茂神社の絵は元気でなかなかいい絵と思う。

平成館を入ったところで上映されている簡単な映像で、当初、神社は岩とか山、そのものを御神体にしていたと説明されるが、この通りだったのだろう。この映像も印象に残っている。

通常展では大包平が展示されていた。刃はそれほど明るくはないが、地鉄は詰んで、生気のあるものでさすがと思う。吉光の地刃が冴えた短刀、姿がやや異風なものがあり、これは凄いと思う。また孫六兼元らしい刀も手に取って拝見したいものである。蜂屋長光もあり、小太刀だが切先が大きく、長光にもこのようなものがあるのかと勉強になった。ただ物打ちから上が寂しく好みではない。また宝寿の太刀も、刃幅があり、通常観るものとは違っており、認識を新たにする。

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