名所江戸百景 「浅草金龍山」の初摺り購入

ご縁があって、広重の「名所江戸百景」シリーズの「浅草金龍山」の初摺りを購入した。購入というより、こういう名品は資産を移動させたということだ。株式などを買うより、よほど安全なのだ。
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初摺りは提灯が赤。これが後の摺りになると丹(橙)色になる。丹には鉛が入っているから、年月を経るとどうしても灰黒色になってくる。この赤が私が還暦になるのを祝ってくれる。雪の白とあわせておめでたいのだ。
さて、雪だが、初摺りは恐ろしいのだ。雪の地面に参詣の人の足跡を空摺り(簡単に言うと紙に凹凸をつけている摺り)している。寺院の屋根の雪にも空摺りがあり、木々の雪は枝の形に空摺りをしているのだ。雪のふんわりした感じを出している。写真で観ただけではわからないのだ。光に透かして「よく、ここまでやるよな」という感嘆にふけるというわけだ。
雲母はどの初摺りにもほどこしてあるが、門の下と寺院の屋根などが、これまた光のかざし具合できらきらと光るのだ。
技法は以上の通りであるが、この構図はすばらしい。大胆な近景と遠景の組み合わせだが、近景を完全に描かず、上半分の提灯は隠れている。この門の中に自分が入り込み、そこから遠くの本堂、五重塔を望む感じがしてくるから不思議だ。
この絵は名所江戸百景のシリーズの中でも人気が高く、準役物という言葉で業界では位置づけられている。雪の絵はみな高く、ご縁がなかったが、ありがたいことである。欠点は少し焼けている点であるが、これはある程度は仕方がない。

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